心霊探偵八雲 裁きの塔/10年目の石井刑事に寄せて

 

舞台版「心霊探偵八雲 裁きの塔」

期間:5月31日~6月11日(東京)、6月15日~6月18日(大阪/イベント含む)

劇場:品川プリンスホテル クラブeX、大阪ビジネスパーク円形ホール

あらすじ(公式サイトより)

大学内にそびえ立つ時計塔には、かねてから妙な噂があった―。
塔の最上部には大きな姿見が置かれている。
その鏡は、黄泉の国と通じていて、十二時にその鏡の前に立つと、
亡者と再会することができるのだという―。
ただ、その噂を確かめられた者はいない。
なぜなら、亡者との再会を果たした者は、黄泉の国に連れていかれるからだ―。
「時計塔の亡霊に、ぼくはあの作品を書かされたんです―。」
ある1冊の小説を巡り、運命の歯車が動き出す。
そんな中、大学内の時計塔で殺人事件が発生。
晴香が容疑者として捕らえられ、自供してしまう。
時計塔の亡霊とは……?小説に隠された秘密とは―?
そして、裁きを受けるのは誰なのか。八雲は真実を導きだせるのか―。

 

 

 さて。

 まず、演出がものすごくよかった。円形劇場ならではの、「その席からしか見えない風景」が散りばめられていて、どこに座っていても発見がある。ステージには段差が多くあって、それが時計塔をよく表しているなあと思いました。

 ANOTHR FILESシリーズといえば印象的なオープニングだと思うのですが、今回は赤いリボンを用いていて幻想的です。こちらのゲネプロ動画にも収められていました。

 

www.youtube.com

 

動画だとわかりにくいかもしれないけど、オープニングの最後で左目を隠す八雲の手に晴香ちゃんがそっと手を添えて、その上からまた八雲が手を重ねるのがいいんだよね・・・触れそうになった瞬間に照明が落ちるのも最高。ふたりの関係性が見てとれるオープニングで大好きです。

 出演者さんたちがたびたび言っているけど、今回は本当に「八雲と晴香の壮大なラブストーリー」です。最初から最後まで、ふたりのじれったくてなかなか前に進まないけどちょっとずつ縮まっていく距離にドキドキする。

 この物語性の高いオープニングから始まって、中盤にはこの作品の中心となる花苗を登場人物たちが一斉に指さしたり各々の腕時計を見つめるシーンが挟まれ、最後の最後ではがらんと空っぽになった舞台で花苗がそっと目を隠した瞬間に照明が落ちて物語も幕を閉じる、という一貫性のある演出がすてきでした。作品として完結していて気持ちいい。八雲の美しい世界観に、このパッケージングされた感じがしっくりくる。

 演じてる側は大変だと思うのですが、今回、「光る棒」を使って場面転換や時間移動をしていたのが面白かったなあ。シーンの数が多い印象だけど、それがぜんぶスムーズに頭のなかに入ってきたのはこの棒の演出のおかげだと思う。5本くらい?ある棒についてる電灯スイッチの切り替えと移動で「今からここを見てください」と指示されてる感じ。棒がドアや小道具の代わりにもなっていて、斬新でした。

 謎解きシーンでは、過去を再現するときは反時計回りにキャストさんが棒を持って移動したりその場でくるっと回したり、回想が終わって現在に戻すときは時計回りにしたりとこだわりを感じました。「時計塔」が舞台のこの作品で、秒針みたいな役割だったのかな。

 原作を読んだときに「これをどう舞台にするんだろう?」と疑問でしたが、とても観やすい演出になっていました。伊藤マサミさんは天才か??

 でも人間関係や事件の仕組みがわりと複雑なので、原作を読んでからのほうがわかりやすいのかもしれない。舞台を観てから読み直すのも楽しかったです。

 

 

■桜井樹の偽善

 章題がラノベのタイトルみたいになってしまった。

 原作と舞台でいちばん印象が変わったのが、水石亜飛夢くん演じる桜井樹でした。彼は、「時計塔の亡霊」という作品で新聞社の小説大賞を受賞する大学生です。けれど、それはとある事件をきっかけに時計塔から飛び降り自殺をした水原紀子という女学生の盗作だったということが後半で明らかになります。

 桜井くんは、心が弱く、控えめで、過去の事件に心を痛めて贖罪の気持ちからこの作品を世に出したのだと思っていました。でも、舞台を観て、水石くんが彼に表情や声やしぐさを与えたことで、原作者の神永先生がシナリオを再構築したことで、桜井くんへの評価は「自己肯定力が低く、でも自意識やプライドだけは高い、かわいそうな男の子」になりました。変化したというか、深まったという感じかなあ。

 まず、桜井くんはこの「時計塔の亡霊」という作品を発表して高く評価されるんですが、それに慣れてないんですよね。というのも、八雲に言わせてみれば桜井くんの普段書いてる作品は「冗長で文章が回りくどく、自意識がダダ漏れで、読むに堪えない作品」なので、今まで誰かに褒められた経験ってきっと皆無に等しい。それでも大学生になってまで小説を書き続け、定期的に文芸サークルの冊子に作品を発表してるということは少なくともものを書くのが好きなんだと思うのですが。

 で、桜井くんと犬猿の仲である西澤くんは「時計塔の亡霊」が大賞を取ったコンクールで最終審査まで残るような作品を書ける実力がある。しかも桜井くんが密かに想いを寄せていた花苗とはちょっと良い感じになってたらしいし(花苗にはまったくそんな気はなかったようだけど)。

 そんな劣等感に苛まれるに決まってる環境のなかで、「贖罪のため」なんて大義名分を振りかざして死んだ水原さんの作品を自分のものとして発表し、評価され、面と向かって「素晴らしかったです」なんて言われて、桜井くんは何を思ったのだろう。

 ちょっと気持ちよかったんじゃないかな、と私は思います。自意識がダダ漏れな文章を書く桜井くんは、きっと「伝えたいこと」はたくさんあって、でも技術は伴わなくて、プライドだけが育っちゃってるタイプだろうから。それがかりそめの評価で満たされて、きっと家族とか友人にも盛大にお祝いされて、引くに引けなくなっちゃったんじゃないかなあ。それが余計に彼の心を疲弊させて罪の意識でめちゃくちゃにしたんだろうけど。

 アフタートークで聞かせてくれたのですが、神永先生いわく、事件の発端となる3年前の交通事故のとき、親子を車ではねてしまって救急車を呼ぼうとした水原さんを先に止めたのは、西澤くんではなくて桜井くんだそうです。自己保身に走る、臆病で、それでもやさしいひとの皮を被りがたがる桜井くんは、偽善者だなあと思います。この作品において、親子をはねて水原さんを自殺に追い込み花苗を殺した西澤さんは「悪者」なんだろうけど、桜井くんこそいちばん裁きを求めてたんじゃないかなあ。

 桜井くん、舞台だと後半ずうっと泣いてるんですが、それが彼の弱さとやさしさを表してる気がします。かわいそう、って言葉を遣いたくなるひとです。桜井くんは開き直れないし、まあ事故の罪をなすりつけた先輩の顔と名前は忘れちゃったらしいけど(これめちゃめちゃ薄情で逆にすごいなと思う)罪の意識は抱えてて、だからちゃんと罰を受けることができてよかったねって思う。あの場で泣くのはずるいけど、そのずるさがまた桜井樹の要素のひとつなんだろうなあ。

 水石くんのお芝居は今回はじめて観たのですが、繊細でめんどくさくてずるい桜井くんをすごく丁寧に演じているなあと思いました。ほんとうに泣いてるからすごいし、精神的にめっちゃ疲れそう。アフタートークやカテコではふわふわしてて可愛かったです。

 

 

■信じるということ

 今回の舞台のテーマです。信じる。誰かを信じるということ、自分を信じるということ、誰かに信じられてるんだってことを信じるということ。言葉にすると簡単だけど、めちゃくちゃ難しい。

 劇中、殺人の容疑がかけられてしまった晴香をどう信じたらいいかわからず迷い、葛藤して感情をむき出しにする八雲が印象的でした。いつも落ち着いていて余裕を崩さない八雲なのに、今回は何度も何度も「僕は君のことを何も知らない」「ほんとうに君が殺したのか?」と立ち止まります。八雲と晴香がいっしょに過ごしてきた時間は濃いけれど、そのなかで好きなものや嫌いなもの、どんな友達がいるのか、どんな場所によく行くのかといった基本的な情報はなんにも知らなくて。知らないことに気づいて、信じるための根拠を見つけられない八雲がなんだか迷子みたいだなあと感じました。

 物的証拠もある、目撃者もいる、自供もしている(実際には晴香の言葉ではないのですが)。そんな圧倒的な「現実」を目の当たりにして、晴香だけじゃなくて自分ごと見失ってしまう。そんないつも通りじゃない八雲に、後藤刑事だけはいつも通りぶつかってくれて、そのシーンがとても好きでした。

 僕はあいつのことを何も知らない、信じれば裏切られるんです、と塞ぎ込む八雲の胸ぐらを掴んで無理やり立たせて、「俺はお前が今までその赤い目のせいでどれだけ嫌な思いをしてきたか知らねえ。晴香ちゃんのぜんぶも知らねえ。それでも俺は信じる。お前と晴香ちゃんの今を信じる」と叫ぶ後藤刑事は、ぐちゃぐちゃに絡まったものを引き裂く力があって、こういうひとだから八雲も信じることができたんだなあと思います。後藤刑事の前でだけは八雲が年相応の子どもらしさを見せることのできる関係性が好きです。

 知らないことが悲しくて、知りたいって願うこと、信じたいって思うことはもう愛なんだよなあ。八雲が晴香に「君を信じる。君も僕を信じられるか?」って言うシーンすごい良かった。「疑ったことなんてないよ」って返してくれる晴香だから、八雲も迷いを晴らすことができたんだろうなあ。あとこのとき後ろでちょっと気まずそうに背を向けて笑ってる後藤刑事かわいいです。

 ラストシーンで、「そんな君だから、信じることができた」って呟いた八雲が「え?どういうこと?」って晴香に聞き返されて花苗の霊をぱっと見てから「なんでもない!」って誤魔化すのも、ちょ~~~ときめいた。応援上映会だったら確実に「好きって言いなよ~~~!!!!」と絶叫してました。八雲が学生らしい青々しくて甘酸っぱいことしてるとにやにやします。

 ここから先、ちょっと脱線します。

 裏切られてもいいから信じたいって思えるひとに出会えること、幸せだなあってこの作品を観て痛感しました。私は役者さんのファンなので、そこを重ね合わせてしまうのですが。そもそも、役者とファンって、八雲と晴香が比にならないくらい「知らない」ばっかりなんですよね。立場とか関係性の違いはもちろんあるけど。同級生とかじゃないしいっしょに事件も解決してないし。趣味も、どんな友達がいるのかも、好きなものや嫌いなものも、なんにも知らない。知ってるけど、それは向こうが「見せてる」情報なだけで、知ってるって胸を張って言えることってとてもとても少なくて。だから不安になることもままあるんですけど、私の場合はいちばん好きな役者さんがこの作品に出演していて、ほんとうに毎回びっくりするくらいすてきなお芝居を観せてくれたので、それだけでいいなって思えました。なにも知らないかもしれないけど、今を信じるには、この目の前にいる事実だけで充分だなって。

 自分の推しだけじゃなく、大切なひとを信じるきっかけになる作品かなと思います。なんかいろいろあるけど、感情だけで信じてもいいんじゃないかな!?後藤刑事に「今を信じる!」って言われて救われたのはきっと八雲だけじゃないはずです。

 

 

■10年目の石井刑事に寄せて

 さて、推しこと佐野大樹さんが演じた石井刑事についてなのですが。

 以前にも記事を立てましたが、石井刑事は2008年の初演から6作品、唯一の皆勤キャストとして推しが演じています。

pn-rk.hatenablog.com

 推しにとっても、ファンにとっても特別な役。作品。この記事を書いたころはまだ知りませんでしたが、今回の「裁きの塔」が舞台八雲の最終章となります。ANOTHER FILESシリーズが久保田八雲とともに終わるそうなので、今後もしかしたら新シリーズとして始動する可能性もあるのかもしれませんが、少なくとも、推しの石井刑事はラストです。

 そんな今作、原作だと石井刑事は愛しの晴香ちゃんのために奮闘するものの、いまいち成果を得ることはできず、迷い、落ち込み、真琴さんに励まされて立ち上がっても肝心の捜査では特に何かすることもなく、むしろ八雲に西澤くんから目を離さないよう頼まれていたにも関わらずその暴走を許してしまうといった、なんとも情けなく切ない役回りです。八雲と晴香の信頼関係を目の当たりにするシーンなど、モノローグも苦しく綴られています。

 ですが、舞台版になると一転、再構築されたシナリオのなかでは、出番がめちゃめちゃ多く、おなじみの飛んだり転んだりと面白いシーンはすべて任され、原作ではあまり出てこない小野寺さんに「石井刑事の同期」という設定が付け足されたことで見せ場もできました。すごい。初日びっくりしすぎた。石井刑事役のひとのファン、めっちゃ楽しかったと思う!私だ!!!!

 後藤刑事とのやり取りはさすがの息の合い方でした。眠ってるところを石井刑事が揺り起こして怒った後藤刑事が押しつぶしてくるシーン、見ていた夢の舞台が日によって水族館だったり映画館だったりしたのは品川プリンスホテルという場所に配慮してたんだろうな・・・「いま俺の上にこう、マンタがな!!」「マンタ!?違います後藤刑事、これはトドです!!」ってやり取りめっちゃ笑いました。

 他にも、後藤刑事が窓ガラスを割って入ってくるシーンや、その直前の晴香がいる部屋の見張りを連れ出すシーンが面白かったです。見張りのお顔をいじるシリーズ、私は「そこのエキゾチックジャパンみたいな顔してるお前だ」がいちばん好きでした。「エキゾチックジャパン・・・?」と呟く石井刑事まで合わせて笑った。このシーン、見張りを代わった石井刑事が敬礼されてそれを返すときのちょっと口を尖らせたお顔がはちゃめちゃに可愛くて毎回震えました。台本のト書きに「石井 可愛い顔をする」って書いてあったのかな!?ここ絶対DVDで抜いててほしい。

 伝説の(?)「物的証拠がぁ~~!」と小野寺さんを連れ出すシーンは日に日に勢いが増していき、「お前正気か?」「・・・正気です!!!」と確認されたり堅物の小野寺さんですら笑ってしまうレベルまで到達したのもすごかったです。大阪ではどうなってしまうんだ。あのシーンの間の取り方とか、がーっと空気を持っていく感じとか、うまいなあって思います。演技のスキルとはまた違うんだろうけど、場のムードを自分のものにする力が強いんだろうな、と。それでも世界観を壊すわけじゃなく、あくまでスパイスや癒しになれるのが石井刑事の、推しのお芝居なんだなあ。それも、石井刑事に「面白いことをしている」という自覚がなく、演じる推しがひとつひとつを考え抜いて全力でやってるからなのかな。その真面目さ、まっすぐさがリンクしているというか。

 観客を笑わせてくれる石井刑事ですが、先述したとおり、真剣な見せ場もあります。OH-SEさん演じる小野寺さんとぶつかるシーン。ここほんとすごく好き。「そんなに自己主張する奴だったか?」と揶揄されるようなひとだった石井刑事、警察学校時代は自信がなくていつもおどおどしていた石井刑事が、そんなとき「まずは自分を信じることから始めよう」と言葉をくれた小野寺さんに面と向かって意見をする大事なシーンです。

 何を返されても懸命に言葉を重ねて、泣きそうな顔で、「小野寺さんはそんなひとじゃないはずです」と主張して。後藤刑事のことを詰られれば、いちばんの大声で「後藤刑事はボンクラではありません!」と声をあげる石井刑事は、大切なひとのために感情的になれるひとなんだよなあ。「お前は俺の何を知ってるんだ?」と冷たい目を向けられて、「何も知りません。でも、小野寺さんは、私にとって憧れなんです。後藤刑事と同じくらい」って返す声が毎回違っていて、石井刑事のやさしさとか、強さとか、震えとか、凛と揺るがない何かとか、いろんなものを受け取りました。

 警察という組織のルールに飲み込まれて変わってしまったように見えた小野寺さんを、石井刑事はそれでも信じようとして、警察学校時代にもらった言葉をきっと大事に抱えていて、真正面からぶつかっていったから、小野寺さんも心を動かされたんだろうなあ。小野寺さん、「警察っていうのは組織で動くものなんだよ」って石井刑事に叫びながら、自分にも言い聞かせてたのかな。何を信じればいいのか葛藤してたのは小野寺さんも同じなんだなあ。

 去っていく小野寺さんを顔をぐっしゃぐしゃに歪めながら見つめて、背中まるめて自分も立ち去る石井刑事がとても切なかった。だからこそ、謎解きが終わって真実を知った小野寺さんに石井刑事が「まずは自分を信じることから始めましょう!」ってかつての言葉を返せたこと、「後藤って刑事にもよろしく伝えておいてくれ」って少し笑って立ち去っていく小野寺さんに向けた表情が晴れやかだったことが嬉しかったです。お辞儀する間際の、くちびるをぎゅっと噛む石井刑事のお顔がめちゃめちゃ良いので観てください。

 小野寺さんとのやり取りが終わり、ほんとうにラストのシーン、八雲と後藤刑事が「一応礼を言っておきます」「気持ち悪いことすんじゃねえ!」って言い合ってるのを、しょうがないなあって顔をして、真琴さんと目見合わせてこっそり笑ってる石井刑事が大好きだったなあ! 舞台版だと八雲と晴香の関係性に焦点が当たってるから、原作にある真琴さん→石井刑事→晴香の矢印って見えにくいんだけど、パンフレットを読むと推しは「真琴さんは石井(俺)のことが好き」って認識で演じてることがわかるので最高。今回の真琴さんと石井刑事のシーンもとてもとても良かった・・・石井刑事の繊細さを包み込んで鼓舞してくれる真琴さんがすてきな女性すぎる。樋口さん演じる真琴さん、凛としていて声の響き方がきれいで好きです。今回の衣装がめちゃめちゃツボだった。

 

 この作品は全体的に重たいし登場人物たちもいろいろ抱えてるから観ててしんどい気持ちになったりもするんだけど、石井刑事や後藤刑事がいるからこそすっきりと劇場を出られる気がします。笑える場面、じーんと響かせる場面、そういう劇中での役割はもちろん、稽古場やアフタートークでのムード作りだったり、さまざまなところで推しがこの作品の中心にいることを知れました。

 10年目の石井刑事。私はそのすべてを観ているわけではないし、今回の石井刑事には出会ったばかりです。でも、その歩みがぜんぶ大切で、その積み重ねの先にある今作を観られたことが嬉しいなあって素直に思います。

 まだ大阪公演を控えているけれど、その5公演が終わったらほんとうにもう推しの演じる石井刑事には会えなくなるんだって、まだ実感が湧きません。そのとき、私は何を思うのか不思議だし、推しが何を思ってどんな風に言葉にしてくれるのか想像もつきません。でも、できれば、日々挑戦を続ける推しが、「やれることはやった」って清々しい気持ちになってくれたらいいなあと思います。

 やさしくて、やさしすぎるから迷って、八雲みたいに分析力や推理力に長けているわけでも冷静でいられるわけでもなく、後藤刑事みたいに感情だけで動けもせず腕っぷしも強くない、だけど転んでも転んでも立ち上がることができる、日々成長を重ねていける石井刑事。その役を、努力のひと・佐野大樹さんが演じたこと、演じ続けてきたことが、私はとてもとても誇らしいです。

 石井刑事が後藤刑事や小野寺さんに憧れているように、私も石井刑事のひたむきさに憧れています。この役に出会えてよかったって心の底から思ってます。

 

 

 大阪公演、イベントもあるのですが、20分くらいの短いお芝居もやってくれるようでとても楽しみです! 東京千秋楽のカーテンコール、一言挨拶で推しが「チケット代3000円です!!!」って高らかに宣伝しててめちゃめちゃ笑いました! こういうとこほんと好き!!!

 ラストのラストまで、しっかり、見届けてこようと思います。

 舞台版『心霊探偵八雲 裁きの塔』、引き続き、大成功しますように!!!

 

 

 

「お楽しみに」という魔法の言葉

 

 私には、世界でいちばん信頼してる言葉がある。

 

 

 それがこちら。

 佐野大樹さんの言う、「お楽しみに」です。

 舞台の稽古中、打ち合わせのとき、イベントの前、さまざまな場面で大樹っちゃんからもたらされるこの言葉。「楽しみにしててください」って言ってくれることも多い。もう何回も、何十回も見て聞いてきたはずの言葉なのに、いつも新鮮に嬉しくなってしまうのはなんでだろう。

 大樹っちゃんは、努力のひとだ。と、*pnish*のファンや大樹っちゃんのお仕事を見たことのあるひとならみんな思うんじゃないだろうか。私も同じ認識をしている。努力のひと、積み重ねのひと、前へ前へ進もうとしてくれるひと。

 頑張ってるよね、って評されることは、簡単じゃない。にじむほどの努力をしなくちゃいけない、見せかけの頑張りなんて結構すぐばれる。大樹っちゃんの「頑張ります」はぜんぜん嘘じゃなくて、むしろ私たちが想像してる以上の苦労だったり背負うものがあるんだろう。そうやって研ぎ澄まされて、磨かれたパフォーマンスや作品だからこそ、たくさんのひとの胸を打つ。心を動かす力のあるひとだ、とその言葉や姿勢に触れるたび思う。そういう大樹っちゃんが言ってくれるから、この言葉はこんなにも説得力を持つんだろうなあ。

 「お楽しみに」って言葉は、一言だけど、嬉しい理由がいっぱい詰まっている。まず、期待していいんだって安心する。安心できるのは、きっとそれを越えていくように努力を重ねてくれていることを信じているからだ。まだ輪郭すら見えないものであっても、丁寧に作られていることがわかる。「楽しませるよ!」って言われてるような、日々募る期待を許されてるような。楽しみだなあって、すとんと落ちるみたいに思えることはやっぱり幸福なんだと思う。

 こんなにこの言葉が嬉しいのは、大樹っちゃんのことが好きだからって理由ももちろんあるんだけど、毎回毎回、最高打点で楽しいものを観せてくれるからっていうのが強い気がする。ほんとうに、大樹っちゃんが作ってくれた舞台やイベントで、つまらなかったものがない。だから、疑うことがないし、諦める必要もない。及第点も存在しない。私はいつも100点を求めてるし、100点だけもらってる、毎回、毎回。これってすごいことだ。大樹っちゃんを追いかけてたどり着く場所はいつでも楽しくて、このひとのファンでよかったなあって気持ちが常に更新されていって、でもそれが当たり前じゃないことも知ってる。私が大樹っちゃんを信じられるのは、盲目的な感情が原因なんじゃなくて、絶対的な積み重ねがあるからだ。

 あと、やっぱり、いま自分が携わってるものに自信があるのかなあって感じられて、そこにきゅっと胸が締め付けられるのもある。お客さんに観せるものなんだからちゃんとしなくちゃって意識が抜群に高いひとで、常にひとつでも上を目指してくれるのはいつもわかっているけど。理想が高いというかストイックな大樹っちゃんがこう言うんだから、楽しくないわけないなって思える。

 

 毎日、たくさんのことを考える。大樹っちゃんのこと、勉強のこと、就職のこと、ほかの舞台のこと、つらいこととかしんどいことも、いっぱい。でも、たった一言、大樹っちゃんが「お楽しみに」と言ってくれるだけで、ぜんぶが救われる。何があっても前を向ける。そういう力強さのある言葉だ。

 今週末のラ・セッテFESも、もうすぐ始まる心霊探偵八雲も、夏のWBBも、今から楽しみで仕方ない。今日も大樹っちゃんが好きで、信じることができて、しあわせだなあ。なんだかまとまらないブログになっちゃったけど、おしまい!

 

 

 

最高のエンタメショーを観てる話

 

 4月28日から、30日まで。ザムザ阿佐谷にて行われている、*pnish*内期間限定ユニット・SniTsのショーに通っています。

 SniTsについては前にも記事を書いたのだけど、なんだか、想像していた以上に妥協も甘えも一切ない70分間でびっくりしてしまった。8~9分のダンスから始まって、コントを3本、トランプしてトークして、ピアノとギターのセッション、そして最後はダンスで幕を閉じる。こうして書き出してみると、ほんとうにぎっちぎちに詰め込まれてるなあ。これを長くない準備期間でイチから作ってくれたのだから、すごい。

 まだ最終日を残しているのですが、SniTsの最後の回である「お疲れ会」でふたりから種明かしや解説?がいくつかあるようなので、それに影響されないうちに自分の感想を書き留めておこうと思います。順番とかまだよく覚えてないし、基本的に大樹っちゃんばっかり観てるひとの感想です。

 

 

◆ダンス

 オープニング、暗転もなくするっとステージに登場するものだから、初日は「あれ、誰か出てき・・・土屋さん!?!?」ってなった。

 それぞれ「S」と「T」の文字が貼られた四角い箱に座り、俯いたり、肩を回してみたり、各々好きなことをしているのだけど、ふと顔をあげて、お互いのことを見つける瞬間、ドキッとした。それから同じ先を見上げて、近づいて、でも視線はすれ違う。大樹っちゃんの背中を見つめる土屋さんは値踏みするみたいな観察するみたいな顔をしていて、大樹っちゃんが振り向いた瞬間にすっと背を向けて。大樹っちゃんは土屋さんの背中を少し引いたところから怪訝そうにじっくり見てるんだけど、すぐに「まあいいか」って素振りで視線をそらして、でもまた戻す、何かに惹かれるみたいに。そんなふたりが同じ動きで歩き出して、その足並みはバラバラなんだけど、だんだん揃っていって、同じ方向を向いたりするのが、物語性があってすてきだなあと思った。このショーは、15年間同じユニットのなかで戦ってきたふたりの集大成なんだ、これまでの物語の積み重ねの途中結果なんだ、って思い知らされた。

 そのあと箱にもう一度座って踊るんだけど、そのときの顔や足をなぞる振りがきれいすぎて毎回息止まる。なんか、今回のショーでいちばん目に焼き付いてる大樹っちゃんの顔ってここかも。まっすぐ前を見て、帽子をななめ被りして、指を顔に添えてるところ。輪郭が好き、って思う。なんだこの感想。でも輪郭が好き。

 音ハメダンスでは後ろの暗幕に大きなシルエットが映るんだけど、影が重なるとふたりがひとつの人間になったみたいで面白かったなあ。時計の秒針に合わせて大樹っちゃんが指を、土屋さんがそれに操られるみたいに頭を動かすのが好きだったなあ。突き刺すみたいに指を床に向ける大樹っちゃんがかっこよかった。ギターの音で土屋さんが、ピアノの音で大樹っちゃんがそれぞれ短いソロダンスをするんだけど、強く尖った音に合わせてパキパキッと踊る土屋さんに対して、大樹っちゃんは不協和音みたいな不安定な音で崩れたり再構築したりする振りをあてがわれてたのが対照的でした。なんていうか、あんな退廃的なダンスを圧倒的美貌をお持ちの佐野大樹さんにやらせたひと天才じゃなければなんなんですか?????

 懲悪バスターズのダンスやってくれたの、もしかしたら初日いちばんテンション上がったかもしれない。2日目からは「オーメン、ゴー!」っていう恋塚さんのセリフも入って死にそうだった。眼鏡直したりコートの裾を払ったり、エアー恋塚さんやってくれる土屋さんに感謝しかない。もうオーメンにも、恋塚さんにも会えないと思ってた。今回のこのダンスも正確にはオーメンと恋塚さんではないんだけど、それでもやっぱり嬉しくて。私にとってあの作品は大切で特別だし、SniTsのふたりの関係性を考えるきっかけになったから、それをまた今やってくれたことに感動した。あのときのふたりが大好きだったし、そこから1年弱経って、こうしてふたりが組んだユニットのショーを観に行けてるって奇跡だと思った。照明も色鮮やかで、すてきだったなあ。

 初日はここまで呼吸を止めてたんですが、「私たち・・・入れ替わってる~~~!?」という合図とともに前前前世が流れた瞬間めっちゃ笑って緊張解けました。この曲はわりと派手な動きが多くて楽しかったなー!馬跳びしたあとの大樹っちゃん、にって笑いながら前方を指差すのイケメンすぎて目潰れるかと思った。キラキラしすぎ100点加算!!!!ちなみにSniTsの影響ではじめて前前前世の歌詞をちゃんと読んだんですけど、「そんな革命前夜の僕らを誰が止めるというんだろう」ってやばくないですか。全力で走り抜けていくSniTsさんにぴったりですね。

 そして!この次に!恋ダンスを入れてくるの!ずるすぎて最高です!!!「いや無理無理!」って帽子脱いで顔しかめながら手をひらひら振る大樹っちゃん、ダンス始まったらへらへらした笑顔浮かべるのほんと最高なので勘弁してください。ときどき歌詞を口ずさんでるのときめくし、「指のまざり」と「夫婦を越えてゆけ ふたりを越えてゆけ」がめっちゃ好きだった。夫婦を~は膝の曲がり具合と腰をくっと落とす感じがよかった・・・。まさか2017年春になって恋ダンス踊る大樹っちゃんを観られると思いませんでした、神様ありがとううううって初日は心の中で叫びました。圧倒的感謝。

 ララランドのAnothe Day of Sunで踊ってくれたのも嬉しかったなあ。くるっと回ってみたり、ちょっと優雅で、でも明るくて楽しい振り付け。あと指パチンッて鳴らすのめっちゃかっこよくてドキドキしました。この曲のラストで四角い箱を合わせて「SniTs」の名前を作ってくれるの、ショーのオープニングとして100億点満点では?! ふたりで箱に腰掛けてポーズ決めるのもよかったなあ~。

 ダンスとして括っているので、エンディングの話もしてしまうのだけど。「本日はどうも!ありがとうございました!」って頭下げた瞬間にダンスが始まるの、不意打ちすぎてびっくりしたし、最後の最後まで気を抜かせてくれないSniTsさんが最高すぎて震えた~~~!!!なんだかやっぱり、ひとつの作品として完成してる感じがあるというか、登場から退場までぜんぶまるっとパフォーマンスなんだなって思って、すごく好きな演出だったなあ。大胆な動きも細かい振りもあって、ふたりの魅力がぎゅううっと詰め込まれたダンス、どれもすてきでした。かっこいいし、可愛いし、楽しいし、満足度が高すぎる。踊る大樹っちゃんと土屋さん、好きだな!

 

◆コント

 ツチヤさんに勝手に自分のオロナミンCを飲まれたダイキさんが怒るお話と、古屋さん(土屋さん)がお花見の場所取りをしていたら佐藤くん(大樹っちゃん)という知らないちゃらい青年がやってきたお話と、ふたりで腕相撲をするお話、という3本。これ、SniTsのふたりとニシオカ・ト・ニールさんという方がそれぞれ書き下ろしたそうで、予想を書いておくと、大樹っちゃんニシオカさん土屋さんの順番かなってかんじ。お疲れ会での種明かしが楽しみです。

 オロナミンC事件のお話。これはとにかく、ふたりの会話のテンポが気持ちよかった。がーっと勢いよく捲し立てたり押し切ったり苛立ちを表現するダイキさんと、細かな誤魔化し方やとぼけたお顔で自分の過失をどうにか隠そうとするツチヤさん。最初から最後までスピード感があって、やり取りに隙がないのが観てて面白かった。本人役なのかどうかわからないけど、これがいちばん本人たちに近かったんじゃないかなあ。なんか、今回、3本が進んでくにつれて本人と役との乖離が激しくなってるような気がしたなあ。腕相撲が特にぶっ飛んでただけかな。

 お花見のお話。佐藤くん好きすぎて参った~~~!!!!!にかにかって効果音がつきそうなくらい晴れやかに笑って、引くくらい素直で底抜けに明るくてバカで、でもやさしくて!人懐っこくて!すごいなんか、騙されて高い壺買わされても「まじかあ!」って笑ってそう。大樹っちゃん、こういう役めちゃめちゃ似合うし上手いしよくやってそうなのに実はなかなか観ないような気がして、新鮮だった。同い年のふたりなのに、古屋さんと佐藤くんはほんとに年の差というかキャリアの差があるように感じられたなあ。「エグザイル?」「なんでここでエグザイル!?」のくだり好きすぎた。あと、古屋さんが電話してるときに桜見上げてきれいだな~ってしてたり、寝転がってたり、でも異変に気づくと「ん?」って口尖らせて様子を伺う佐藤くんたまらなかった。さっきオロナミンCを勝手に飲まれてキレてたときは対等な関係だったのに、一気に佐藤くんのほうが幼くなって、古屋さんのほうがどっしり落ち着いた感じになってるのがすごい。オチも、途中で古屋さんが言っていた「後から入ってきた者は先にいた者を敬う」という主張を佐藤くんがきちんと踏襲して「こいつ、古屋!」って呼び捨てで仲間に紹介したのがよかったな~!あと、佐藤くんの「帰らないでくださいよ」でザムザにいた女みんな落ちましたよね。

 腕相撲のお話。まずオチのことから書かせてください。これまで2本のコントはわりとほのぼの、明るく仲良くしていたのに、最後にピリッとスパイスを効かせてくるSniTsさん、大好き!ツチヤさんに刺されたダイキさんがぱたりと倒れてしまって、「あれ?」というツチヤさんの呟きで暗転するというショッキングなラストシーン。でも、暗転が明けたら「終わりましたよ」「あ、はいっ」っていうふたりのやりとりが差し込まれるからスッと現実に引き戻されることができて、後味悪くはならないんだよね。あの会話めちゃめちゃ大事だなって思う。このお話、自然治癒力がめちゃめちゃ高い(っていうか刺されても自力で治しちゃう)ツチヤさんのほうが「変」な感じがするけど、実際、明らかにダイキさんのほうが「変」なんだよね?!腕相撲に勝ちたいがために友達にハサミ向けるのもそうだし、平然とした顔で刺しちゃうのも、そのあと「あ、ごめん」ってふつうに謝るのも、ツチヤさんの治癒力を目の当たりにしてもう2回刺してみるのも、おかしいよね・・・。ツチヤさんは逆に、とても「ふつう」な感覚の持ち主だと思う。自分が治せるんだから他人だってできると思うもんなあ。話の重たさはさておき、腕相撲だって言ってるのにかっこいい音楽に合わせてフード被って出てきてキックの振りしたりTシャツ破くパフォーマンスしようとしたりするダイキさんはめっちゃ好きでした。いやこのお話は重たさがあるから好きなんだけど。音といっしょにフードをばっと脱ぐダイキさん、世界男前グランプリ3000000年連続優勝って感じでしたね。どう考えても有史以来最もかっこいいひとだし、大樹っちゃんのいる時代に生きてて幸福だなって思いました!かと思えば腕相撲に負けて「いたい・・・いたいの・・・」って呻く姿は世界一かわいいのでなんか地盤のバランス崩れないか心配になります。

 

◆演奏

 ギターとピアノのセッション、嬉しすぎたなあ!曲目は「海の見える街」と「story」。なんだか、storyは大樹っちゃんの十八番というか、定番曲みたいになってるのかな。この曲が、大樹っちゃんにとっても大切な軸みたいなものになっていればいいなあと思います。

 今までstoryは大樹っちゃんのピアノでしか聴いたことがなかったから、土屋さんの歌声が入ると新鮮な感じがしたなあ。伸びやかでずしりと重みのある声が真摯で、すてきでした。ていうか歌うスピードに合わせて弾いてるのびっくりした、すごい、しかもやっぱり前回よりまた上手くなってる。間違えちゃうと土屋さんの歌まで止めなくちゃいけなくなるから悔しそうだったけど、29日18時回は順調でほっとした。基本的には必死な真剣な顔で弾いてるんだけど、たまにきゅっと口角あげておだやかに弾いてるときがあって、ああ好きだなあって思う。笑う顔が見たいのは私たちファンも同じなんだよなあ。頼ってほしいって言ったり、肩を貸すことはきっとできないけど。強がりを見抜くことも、いっしょに泣くことも難しいかもしれないけど。それでも、こうやって劇場に足を運んで、頑張って積み重ねてくれた結果を観て、観続けて、背中を押す力のひとかけらだったり、自信を形作る一角になれたらいいなあって思います。storyを聴くと、歌詞をそのまま返したくなる。

 

 

 全体を通して、大樹っちゃんも土屋さんもひとりずつではできないこと、やらなかったであろうことを詰め込んだショーになったんじゃないかなあと思いました。ふたりでやる意味、SniTsである意味、そういうのをなんとなく見つけられた気がする。今まで観たことのないような表情や表現がいっぱいあって、びっくりした。グッズの生写真を見たときも思ったけど、大樹っちゃん、土屋さんとふたりだとそんな顔するんだってちょっと面食らったりした。

 そういえば、この私たちの「楽しい」が大樹っちゃんや土屋さんのたくさんの「しんどい」の上に成り立っていることはわかってるのに、観ててまったく苦しくならなかったなあ。感動したり涙が出たシーンはあったけど、それ以上に明るい感情だったり元気だったりをもらいすぎて、ずーーっと笑顔だった。SniTs、お日さまみたいなユニット名だし、ほんとうにきらきらしてて楽しそうでまぶしいなあ。

 私のいちばん好きな役者さんが佐野大樹さんでよかったし、いま、大樹っちゃんといっしょにショーを作ったひとが土屋佑壱さんでよかった。SniTsが生まれてくれてよかったなあ。楽しいショーだった、幸せだった!

 ラスト2公演のショーも、大大大成功しますように!!!!

 

 

 

 

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 ところで、この大樹っちゃんの写真だいすきなんですけど、ショーを観てからというもの腕相撲の準備でフード被って登場するシーンを思い出してフフッてなっちゃうのどうしたらいいんですか。助けてください。

 

 

 

【追記】

 お疲れ会、いってきました!SniTs結成秘話から振り付けやコントの答え合わせなど、盛りだくさんの内容。

 まずコント予想は、大樹っちゃんは当たったけどニシオカさんと土屋さんが逆でした。なんというか、大樹っちゃんの書くお話は短い言葉のやり取りが多くてテンポが良いし使われる台詞にも聞き覚えのあるものがあったから、わかりやすかったんだろうなあ。「ばかなの!?」って台詞、懲悪バスターズでアミットも言ってたね。

 振付予想に関しては大外れでした!!前前前世が大樹っちゃんってことくらいしかわからなかったなあ。オープニングのWhat do you mean?はOH-SEさんだと思ってたけど、土屋さんで。あと、このブログに「あんな退廃的なダンスを圧倒的美貌をお持ちの佐野大樹さんにやらせたひと天才じゃなければなんなんですか?????」って書いたんですけど、まさかの大樹っちゃん本人が振りつけてて笑っちゃいました。天才だったな~~~知ってた~~~~~~!!!!!!!

 トークだけじゃなくて海の見える街とstoryの演奏、エンディングダンスまでまるっとやってくれて、嬉しかったなあ。ショーが終わったときはなぜか実感がなくて「え?本当に今ので最後だったの?」ってシンプルに受け入れられなかったんだけど、お疲れ会が終わって、ふたりがいつもみたいに「SniTs」の箱の上でポーズを決めて退場した瞬間に、あ、終わったんだ、って思った。思うしかなかった。3日間って、とても短い。実際、あっという間だった。でも、ものすごく濃くて、充実してて、楽しいことがたくさんたくさん詰まってて。それがぱたりとエンディングを迎えてしまったことに、どうしようもなく寂しくなった。終わらないで、って願う暇もなかった。本編の終わりでは襲ってこなかった喪失感が、がつんと頭を殴ってきて、放心するしかなくて、つらかった。つらい、つらいのに、「楽しかったなあ」って言葉が出て、「一生好きだなあ」って思った、最後が嫌で嫌でしょうがないのは、それがとても大切でだいすきでかけがえのないものだったからだ。

 ぎりぎりで決まったSniTsのショー。それにも関わらず二つ返事で力を貸してくれたスタッフさんたちに感謝を述べる大樹っちゃんを見ながら、こういうひとだから好きだなあと思った。大樹っちゃんはひとりでなんでもこなせるひとではないけど、そのぶん、たくさんのひとの力が必要なんだってことを知ってるひとだ。努力するから、その姿に心を動かされて、仕方ないなあ助けてあげようって思うひとがたくさんたくさん、周りにいるひとだ。そのひとたちへの感謝を忘れないし、期待に応えようとするひとだ。そういう大樹っちゃんの作るものだから、いつも信じられるんだなあ。

 そして、土屋さん。私は今まで大樹っちゃん越しに土屋さんを観てきたけれど、やっぱり、いま大樹っちゃんの隣にいるひとがこのひとでよかったなあってSniTs最終日を迎えて改めて思いました。「勇気を出して、前に進みます!」と言う大樹っちゃんに、「歩幅をそろえて」って付け足してくれる土屋さんがいてくれてよかった。こだわりの強いひとというイメージがあったけど、きっとお客さんをどうしたら楽しませられるかとか、自分の100点はどこなのかとか、そういうことを常に考えてくれてるひとなんだろうなって思います。今回、SniTsで土屋さんのパフォーマンスもめいっぱい観ることができて嬉しかったなあ。あと、どう考えても土屋さんの細かいボケの挟み方が面白すぎるのでまた*pnish*でもSniTsでもコントやってください・・・。

 

 最後に。

 

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そしてそしてSniTsさん。

お疲れ。またいつか。 

 

 こうやって大樹っちゃんが言ってくれてるから、当たり前に信じられます。いつかまたSniTsさんに会える日が楽しみだなあ!

 ありがとうございました、楽しい時間でした。SniTsのファンで、幸せ!

  

 

この佐野大樹さんがすごい!10選  ~ハピパニ15th編~

 

 推しこと佐野大樹さんが所属する演劇ユニット・*pnish*が、2016年7月1日に15周年を迎えました。めでたい!

 それを祝して5年ぶりに開催された誕生日イベント「HAPPY *pnish* BIRTHDAY 15th!」のダイジェスト映像が、同年の本公演「サムライモード」の特典として封入されました。ダイジェストなので多少のカットはありますが、結構しっかり入ってます。

 ダンスもコントも盛りだくさんのこの映像、ちょ~~~楽しいんですが、その中でも「ここの佐野大樹さんを観てください!!!」というシーンを厳選してみました。一挙一動すべて見所だろうという意見は受け付けます!私もその通りだと思います!!

 

 

 

1.オープニングソロ

 ダンス冒頭のソロパート。大樹っちゃんの順番は4人目、最後です。

 開始1分15秒でジャケットを半分脱いでノースリから伸びる二の腕を見せてくれるサービス精神の高さすごくないですか?? 脱ぐっていうかずらすって感じ。見せ方が絶妙なので「ぎゃ~~!!」というより「ヒィ・・・」となります。

 被ってたハットを客席に投げるのもゆびの先までキマってるし、投げたあとの薄く笑った顔が銀河一かっこよくてびっくりする。「佐野大樹さんはかっこいい」という認識を改めて脳みそに刻みつけてくれるオープニングソロ、文句のつけどころがありません!!200億点!!

 

 

2.on7ダンスの平行線描くとこ

 2曲目、*pnish* on vol.7オープニング曲。

 この曲の振りが総じて好きっていうのもあるのですが。アクセントや派手な動きが多かったり、空中を蹴る振りにどきっとしたり。そのなかでも特に、このダイジェストだと2分44秒のところ!!手をパンッと叩いてゆびで平行線を描くみたいな振りがかっこいいので観てください!!

 この振りをしてる大樹っちゃん、やや上を見ててギラギラした表情をしてるのがまたツボです。ぜんぶ持って行かれてしまう。

 

 

3.曲と曲の間の指差し

 2曲目on7ダンスと、3曲目女子中学生コントのダンスの切り替わりのシーン。

 on7ダンスの曲が終わり、すっ、と掲げたゆびをまっすぐ観客に向ける大樹っちゃん。*pnish*リーダーとしての貫禄がすごい。ゆびを高く掲げるのと同時にあごも上げるんだけど、その下からのアングルがめちゃめちゃ綺麗で息が止まります。画面越しなのに空気を支配される感覚ってなかなかない・・・。ピンと伸びたゆびさきは、射抜くって言葉がぴったり!死ぬほどかっこいいっていうか死にます。

 

 

4.女子中学生ダンス

 3曲目、*pnish* on vol.5女子中学生コントでのダンスナンバー。

 もともとは全員セーラー服で踊ってるこの曲、曲調も洒落てるし、かっこいい衣装で踊る姿もまたオツです。この曲もずーっと見所ではあるんですけど、特に推したいのは、冒頭のクラップが終わって大樹っちゃんと土屋さんのふたりで踊りだすところ。くるっと回る直前に左足を後ろに折り曲げるんだけど、そこの手の感じとか、足の角度とか、全体のバランスが総じて可愛すぎる!!!隣の土屋さんは豪快に男らしく回ってるのでキュートさが際立つ。1秒で2度おいしい・・・どっちも好きです・・・。

 あと、中学生ダンスは土屋さんが側転するときに後ろのほうで大樹っちゃんが笑ってるのも好きです!!!!!

 

 

5.ホストの挨拶

 4曲目、*pnish* on vol.4ホストコントでのダンスナンバー。

 イントロが流れはじめ、上着を脱ぎネクタイを外すメンバーたち。この時点でわりと観客のボルテージは上がりまくりなのだけど、さらにひとりひとり自己紹介をしてくれる。栄治さんはお決まりのポーズを携えてセクシーに、鷲尾さんはワイルドさを全面に押し出してかっこよく、土屋さんは空中にある何かをつまんで食べながら(???と思うかもしれないけど本当なんです)凛とした声で。

 そして「いらっしゃいませ、大樹です」と右手で誘うように色っぽく言う大樹っちゃん。on4のときの可愛い末っ子キャラはどこへ!?!?!?完全に成長を遂げていてびびりました。あの頃の映像では「いらっしゃいませ♡だいきです♡」って感じだったのに。わざと腕相撲で負けて「いた~い><」とかやってたのに。on4の、ドンペリおねだりしてきそうな腹黒キュートなだいきさんも大好きだけど、今回のさらっと色恋営業仕掛けてきそうな大樹さんもまた魅力的だなあと思いました!永久指名だなぁ~!

 

 

6.薔薇を投げる直前

 引き続きホストダンス。

 メンバーがそれぞれ薔薇を口に咥えて踊り、それを客席に投げるという演出があるのですが。その、投げる直前!狙いを定めるみたいに薔薇でピッと前を差し、口を引き結んだ表情がハチャメチャにかっこいい~~~~!!!あといまこの記事を書くために見返してて気づいたんですけど、投げた直後のポーズも綺麗すぎてびびるレベルなのでチェックしてみてください!立ち位置は下手から2番目です!

 大樹っちゃん、薔薇が似合う人類選手権やったら決勝戦まではいけると思う。佐藤勝利くんが強すぎるので優勝かどうかはわかりません。

 

 

7.振り込め詐欺に引っかかるおばあちゃん

 キャラコント。この項目名だけだとほんとうに意味がわからないな。

 いろんな経緯があって、振り込め詐欺に引っかかりそうなおばあちゃんを演じている大樹っちゃんです。見た目は小学生の格好をしています。意味がわからないひとはDVDを買って観てください!!!

 リコーダーを杖に見立てて、裏声つかってよぼよぼ歩きながら「たかし・・・たかしが・・・」って背中を丸める推しの姿を観たことがあるファン、世界中探してもそんなにいないと思います。しかも上手いんだ・・・小学生の格好してるのに芋っぽい紫色の半纏が見えてくるんだ・・・。おばあちゃんをやるきっかけを作った土屋さんに「お前恨むぞ」と素で言った直後のコレなので、そのギャップにますますやられました。

 

 

8.笑っちゃうオーメン

 キャラコント。*pnish*のバースデーイベントのはずが、WBB「懲悪バスターズ」のオーメンが出てくるびっくり展開。

 懲悪バスターズのDVDの発売告知をするために出てきたみたいなんだけど、ロボットで一言もしゃべれない役だから土屋さん演じる小学生のゆういちくんにめちゃめちゃいじられてて最高でした。頑張って無表情を貫こうとするのにゆういちくんに覗きこまれたり頭叩かれたりツッコまれたりしてだんだん笑っちゃうオーメンが可愛い・・・。かと思ったら、ゆういちくんが「オーメン、ゴー!」って言うから恋塚さんを思い出して胸が熱くなります。このコンビ大好きなんだよなぁ。

 

 

9.小学生ダンスでのC&R

 *pnish* on vol.7の小学生ダンス。

 なんと*pnish*が歌います。歌詞のなかでそれぞれが「おれだいき!」とか「ぼくのぼる!」とか自分の名前を言うところが何回かあるんですが、その最後のパートで大樹っちゃんだけ「おれ!!」と両手を伸ばして観客にレスポンスを求めます。客席にいてわりとびびりました。だいき~っ!!って叫べるのちょう嬉しかったけど!!小学生ダンスだからとびっきりの笑顔で踊ってるし、そのにこにこスマイルのまま「みんな言って!」って素振りされるのほんと可愛くて・・・DVDだと引きの映像になってるけど、それでも可愛さが伝わるのすごいなって思います。そしていま観てて気づいたけど、観客が\だいき~っ!!/って言ったあと頷いてるんですね・・・好きです・・・・・・・。

 

 

10.抜刀しないサイガ様

 同年秋、このハピパニの3ヶ月弱後にやったサムライモードの宣伝。

 まず土屋さん演じるガラクシャ、鷲尾さん演じるシスイ様、大樹っちゃん演じるサイガ様という伊那家の面々が登場するのですが。ガラクシャとシスイ様は短いながらも迫力のある剣舞を観せてくれます。シスイ様はきちんと縮眼も表現されてるし、ガラクシャの荒々しさもかっこいい。

 そしてサイガ様。サイガ様は銃使いなのですが、この場では刀を抜く・・・と思いきや刀身を見せただけで止まり、強く正面を睨みつける!!そしてスッと感情を仕舞いこみ、温度の下がった目のまま刀を鞘に収める・・・。いやすごくないですか!?サイガ様、刀を抜かずにお顔の綺麗さと目力だけで観客を殺しましたよ!?あの見せ場で刀を抜いて目の前の見えざる敵を斬るより、ああして理性的というか底冷えするような知的な顔を見せるのがサイガ様らしさなのかなと思います。やっぱり、役を演じてるときの大樹っちゃんが、好きです!

 

 

 

 以上、選びに選び抜いた10個の「好き!」でした。on8エンディングダンスでの両手ピースとか、ダンス終わりで片手を空中に叩きつけるのとか、好きなところはもっともっとたくさんあるんですけど・・・!!

 ハピパニダイジェストを見返すたび、やっぱり*pnish*にいるときの大樹っちゃんがとても好きだなあと思います。良い意味で遠慮がないし、メンバーのことを信頼してるのもこのユニットを大切に思ってるのもとても伝わってくる。これからも、長く長く、観ていきたいなあと思えるユニットです。出会えてよかった。16年目の*pnish*も楽しみ!

 

 大樹っちゃんの、*pnish*の、かっこいい!も可愛い!も面白い!もぎゅぎゅっと詰まったハピパニダイジェスト映像、まだ観てないけど気になるなあって方は公式通販から買えるのでぜひぜひ~~!6000円でサムライモード本編とハピパニダイジェスト、それぞれのオーディオコメンタリーと栄治さんバースデーサプライズ映像を半永久的に観せてくれるのやさしすぎて泣けます。

*pnish*パニッシュ公式通販

 

 

SniTsの動画が最高な話

 

 全世界のひと、とりあえずこの動画を観てください!!

 


SniTs 3 22

 

 

 さて、本日はこの動画、そしてSniTsというユニットの話をしたいと思います。

 SniTs。読み方は「サニッツ」。4人組演劇ユニット*pnish*から派生した、佐野大樹さんと土屋佑壱さんのコンビ。3月8日に配信された*pnish*のSHOWROOMで初めて発表され、お披露目はまだ。4月下旬にショーを控えている。

 *pnish*には、サンティーズという、森山栄治さんと鷲尾昇さんのコンビがある。活動頻度はここ数年は低めで、一昨年、ラストサンティーズと銘打ってイベントを行なったから、もうなくなってしまうのかもしれないが(ヨンティーズが結成される気もする)。

 栄治さんと鷲尾さんは、*pnish*の年上組だ。大樹っちゃんと土屋さんは、年下組にあたる。だから、大樹っちゃんのファンになってからの数年、「土屋さんとふたりで何かやったりしないのかな?」という思いはずっとあった。あったけど、何かやってほしいなと願いながらも、心のどこかで「まぁ、ないだろうなぁ」と思っていた気がする。

 大樹っちゃんと土屋さんの関係性については、こちらの記事にも書いたのだけど。

 

pn-rk.hatenablog.com

 

 この記事でも触れているように、大樹っちゃんと土屋さんは「ライバル」で、方向性というか、表現したいもの伝えたいものやりたいものも重ならないんだろうと思っていた。大樹っちゃん本人も「一番組まないと思ってた」と語っていたし、正しいことはわからないけど、ここ数年を経て、何か心境の変化があったのだろう。

 ふたりの「やりたいこと」が合わさったものがSniTsであり、それはイベントじゃなくてshowなんだってこだわることであり、出会って15年以上経った今だからできることなのかなと思う。

 

 

 そして、冒頭の動画である。

 3月22日(サニッツの日!)に上げられたこの動画は、SniTsのプロモーションビデオのようだった。居酒屋で打ち合わせをするふたり。土屋さんが作成したものだからか、大樹っちゃんの発言が多めだけど、それを聞く土屋さんの真剣な表情も心を揺さぶる。

 私は大樹っちゃんのファンだから、大樹っちゃんの話をしちゃうんだけど。

 

「責任感なんだよ、何かを作るってのは」

 

 「それって・・・じゃあ誰のためなんだろうな?と思うわけ。誰に発信するもんだろう?」

  

 大樹っちゃんはきっといつでも、自分が作ってるものの先にいる「誰か」のことを見ている。「誰か」が楽しんでくれるように、「誰か」の期待に応えられるように。この「誰か」がどのくらいの範囲の、どのひとびとを指すのかはわからないし、もしかしたら特定のものじゃなくて漠然とした集団なのかもしれないけど。でも、私はいつも、大樹っちゃんの作る舞台なりイベントなり、そういう作品から、「届けたい」っていう意思を感じる。

 だから、たぶん、知ってたはずなのに。SniTsのショーが、大樹っちゃんの携わるものが、「誰か」のためにあるのだと思ったら、衝撃を受けてしまった。衝撃というか、感動というか、わからないけど、心臓をぎゃんっと掴まれたかんじ。動揺したのだ。はっとして、向き合わなければ、と思った。改めて、大樹っちゃんというひとのびっくりするくらいのまっすぐさに触れた気がした。

 この動画を観たらわかるとおり、大樹っちゃんはものすごく熱いひとだ。でも、無駄に熱だけ高いだけじゃないんだと思う。ちゃんと結果を求めてくれる。私は常々、大樹っちゃんの、観客はお金を払ってパフォーマンスを観ているのだという意識があるところがすてきだなぁと思っているのだけど、たぶんそういう観点じゃなくても、「より良いモノを作らなくちゃいけない」という考えが根底にあるのだろう。

 ストイックだし、頑固だし、理想が高い。そして、とてもとても誠実だ。私がこの動画を観て、いちばん刺さった言葉はこれだった。

 

「これでつまんないもの出してしまったら、みんなを不幸にすると俺は思ってる」

  

 私は、大樹っちゃんのこういうところが、どうしようもなく苦しくて、どうしようもなく好きだなあと思う。この「みんな」って観客だけのことじゃないんだろうなあ。なんか、背負い込もうとするひとだ、いろんなものを。大きな重たいものでも。

 好きなひとには、楽に生きてほしいって思ってしまう。なんでもそこそこ上手くいって、居心地のいい場所で、笑っていてほしい。ああいまキツいんだろうなあって思うことはとても苦しい。苦しいけど、そういう道を選ぶひとだから好きだなあとも思う。ここで言う「苦しい」はネガティブな響きのものじゃなくて、わりと「好き」と同義だ。「好き」って、喜怒哀楽のどこにも当てはまらないようで、それと同時に、感情ぜんぶをぎゅっと詰め込んで閉じて抽出したものな気がする。

 はじめてこの言葉を聞いたときは「大樹っちゃんがやることで不幸になるわけないじゃん?!」と思ったけど、こうやって思えるのはいつも大樹っちゃんが頑張って頑張って頑張って10000000点満点の面白いものを観せ続けてくれたからなんだろうな。私は無条件に大樹っちゃんを信じているけど、この信頼は大樹っちゃんの努力のおかげだ。期待できること、信じられることは当たり前じゃない。

 SniTsを、今このタイミングでやる意味ってなんなんだろう。それを大樹っちゃんは見つけたらしい、ということもこの動画からわかる。少なくとも、このショーはきっと、誰かを幸せにするためのものなんだろう。そこから繋がる、ふたり自身の得られるものも含め。

 私たちがSniTsを観に行く理由は「彼らが好きだから」だったり「何かしらの興味を抱いたから」だけど、きっとSniTsを観に行く意味はこれから生まれる。意味を、ふたりが与えてくれるんだろうと思う。

 

 

 この動画、それぞれの言葉もとてもいいんだけど、バックで流れてる曲もまた最高なんだ。とりあえず歌詞を見てくれ。

 

走って、走って、走り去る!

月光と太陽を駆け抜ける!

 

走り去るんだよ!!! SniTsは期間限定ユニットとして発足しているから、次の機会なんて保証されてない。ほんとうに、4月の3日間で消えちゃうかもしれない。これで終わりかもしれない。 二の足踏んでたら、置いていかれちゃう。何より、SniTsのふたりの全力疾走に、ついて行きたい!って気持ちにさせてくれる。

 ちなみに、動画内でこの歌詞があたるのは「後には 引けない」「二人が贈る エンターテイメント」という字幕と、「これはもう、やった結果しかないから」「これは、だから、SniTsをやる意味な気がする」という大樹っちゃんの言葉です。最高ですね。

 

 

 「やりたいことは全部やる」がSniTsの合言葉らしい。

 やりたいことが強すぎて、ぶつかっちゃうんじゃないかって心配なふたりの、それでも妥協を選ばないふたりの、合言葉。やるべきことでも、やれることでもない。やりたいこと。ファンの観たいものって、結局はそこにあるんだと思う。

 ああー、SniTsのショーがほんとうに楽しみだ。どんなものを観せてくれるだろう。ひとりずつでは完成しないものになるんだろうなあ、ふたりがふたりだけでふたりだからこそできる何かに出会えるんだろうなあ。

 

 4月28日~30日、ザムザ阿佐谷にて!

 SniTsの今を、ひとりでも多くのひとが目撃してくれますように。私も、全力で、受け止めに行けますようにー!

 

 

推しと心霊探偵八雲の話

 

昨日、舞台版『心霊探偵八雲』の新作上演が発表されました。

 

natalie.mu

 

今回はANOTHER FILESシリーズ第3弾「裁きの塔」が舞台化されます。

舞台版『心霊探偵八雲』は、2013年の再演も含め6作目の上演となります。

メインキャストがころころ代わるなかで、石井雄太郎を演じている推しは唯一の皆勤キャストです。初演は2008年なので、もう約10年間、同じ役を演じていることになります。こう改めて書くとすごいなぁ。

そんな、推しのファンにとっても、きっと推しにとっても特別な作品である『心霊探偵八雲』のお話を、今日はしていこうと思います。

 

 

まず、『心霊探偵八雲』とはなんぞや?ということから簡単に。

原作は神永学先生によって書かれた小説で、現在は9巻までの本編(未完)と、ANOTHER FILESシリーズを含む外伝4巻という合計13冊が出版されています。ちなみに今月25日にANOTHER FILESシリーズ第4弾「亡霊の願い」が発売されるそうです。

漫画、アニメ、テレビドラマなど数々のメディアミックスもされていて、前作に引き続き今回の舞台でも後藤刑事を演じる東地宏樹さんは、アニメでも同役の声優さんを務めてました。

お話自体は、「死者を見ることができる赤い左目を生まれつき持った大学生・八雲が、同じ大学に通う晴香とひょんなことから出会い、その能力と頭脳を武器に奇怪な事件を解決していく」というのがおおまかなあらすじです。メインの登場人物は八雲と晴香のほかに、八雲に振り回されながらも見守ってくれている後藤刑事と、その部下である石井刑事(推しが演じてる役)がいます。

今回も舞台化されるANOTHER FILESシリーズは本編のおまけ的な立ち位置なので、この基本的な部分をおさえていれば話がわからなくなることはないかなと思います。晴香の過去や後藤刑事と八雲の繋がりを知っておくと観やすいかもしれませんが、心配なひとも本編1巻を読めばとりあえず大丈夫かと。

でも今回の「裁きの塔」は晴香が殺人犯として疑いをかけられて八雲がその事件を追うという、ふたりの関係性にスポットを当てた作品っぽいので、小説や歴代舞台で予習しておくともっとグッとくるものがあるのかな~とも思います!私も小説ちゃんと読もう!

 

さて、では推しが演じる石井雄太郎とはどのような人物なのか。

一言で言うと、「ヘタレ」になるのかなと思います。後藤刑事といつもいっしょにいて、よく転び、おっちょこちょいで血も苦手で、オカルトの類は好きだけど実際目の当たりにするとびびってしまう。オーバーリアクションを取りすぎてよく後藤刑事に頭を叩かれます。八つ当たりもされます。

前作の「祈りの柩」を声優好きの友達に「高橋広樹さんが出るよ!」と言って付き合ってもらったら、終演後に「あなたの推しはなんであんなに何度もコケてたの?」と聞かれて、それが石井刑事だから・・・としか答えられなかったことを思い出しました。懐かしいです。たぶん推しの石井刑事は原作の3倍くらいコミカルです。

そんな石井刑事ですが、ちょっとかなり暗い過去を抱えています。それについて触れられた話がANOTHER FILES第1弾の「いつわりの樹」で、舞台では2008年と、2013年に再演してるので、今作で石井刑事いいなって思ったひとがいたらぜひDVDを観てほしい! 臆病でヘタレだけど、過去に向き合うことのできる、転んでも立ち上がれる石井刑事の強さが光る作品です。

この作品はわりと重たい事件が多く、八雲もクールなキャラクターなので、後藤刑事と石井刑事のやり取りで空気がふわっと軽くなっている気がします。空気を梳く役目というか。石井刑事、思いっきり転ぶ、というか飛ぶし。表情豊かだし。

たとえ重要な事件を起こさなくても、そういう役って大切だと思うんです。そしてそのポジションは、八雲や晴香が代わってもただひとり舞台に立ち続けている、推しの、石井雄太郎にしかできないんじゃないかなぁ。

初演からずーっと、石井雄太郎役を任されている推しのことを、誇りに思います。2015年の大晦日にブログで「もう一度だけでいいから八雲やりたいねー。」と書いていたので、今回、推しも喜んでたらいいなぁ。

 

 

心霊探偵八雲 裁きの塔』は、推しの2017年初舞台になります。

イベントや回替わりゲスト出演を除けば、12月のスペーストラベロイドぶりの舞台。久々にがっつりお芝居を観られるのがほんとうに嬉しいです。

後藤刑事役の東地さんも続投だし!またいっぱい飲みに行くんだろうな!推しが大好きな先輩と共演するのはやっぱり嬉しい!お稽古期間中も本番中も、推しにたくさんの楽しいこと幸せなことが起こればいいなあ~~~。

石井刑事は今回どんな活躍をしてくれるのか?八雲と晴香の関係はどうなるのか?どんな演出や音楽が待っているのか? 八雲、楽しみなことばっかりです。東京も大阪も床がフラットだからちゃんと見えるのかという不安を除けば。

迷ってるひとも、八雲興味なかったけどってひとも、みんな行こうね!!

品川プリンスホテル クラブexか、大阪ビジネスパーク円形ホールでぼくと握手!!!

 

 

1秒で東京タワーを建てた話

 

皆さま、「SHOWROOM」という生配信サービスをご存知でしょうか。

昨年の秋あたりからネルケプランニングとの提携が始まったので、このブログを読んでくださってる方々も一度は観たことがあるかもしれません。

私も、森山栄治さんや郷本直也さんの配信をちょいちょい観ては星を投げたりコメントをしたりしてました。

視聴自体は無料だし、リアルタイムで喋る俳優さんを観られるし、気軽なコミュニケーションの場としてはうってつけなこのサービス。

しかし、このSHOWROOMには、もう少し入り組んだシステムがあります。

先ほど「星」というワードを出しましたが、このような無料アイテム、また、「ダルマ」や「花束」「クマのぬいぐるみ」といった有料アイテムを投げることができます。

それによって貯まったポイントに応じ視聴者のアバターが「ステージ」と呼ばれる台に上がり、配信者に名前を呼んでもらったりコメントを読んでもらったりしやすくなる、という仕組みです。1位はセンターになります。

アイドルや、最近の舞台にも適用されている「センター」という椅子を、いつもなら観る側であるはずの私たちが取りに行くのです。

 

 

さて、話を本題に移します。

タイトルにもあるとおり、私は昨夜、推しのユニットによるSHOWROOMで東京タワーを建ててきました。

この「東京タワー」とは、有料課金アイテムのひとつです。1本1万ゴールド。ショーゴールドと呼ばれる、SHOWROOM内のお金で買えます。

ショーゴールドをチャージして、配信中に東京タワーのアイコンを選んで、タップする。おわり。それだけ、1秒で誰でも東京タワーを建てることができます。

いや、すごくないですか??? わたし東京タワーに登ったことすらないんですけど??????

ここから先は、東京タワーを建ててみた感想について書いていきます。

 

まず、ショーゴールドをチャージする瞬間。この時点ではわりと心が死んでました。「わあ~東京タワー建てるぞ♡」っていうより、「東京タワーを建てるとは・・・・・・」って感じでした。

もともと私はSHOWROOMに対する課金には賛成派で、というか推しの収益につながるものならなんでもお金払おう主義なので、「お金を遣う」こと自体に抵抗はありませんでした。

でも、やっぱり戸惑う。お金をチャージしても、「ショーゴールド」が増えるだけで、手元には何も来ないし実感がわかない。違和感とでもいうのでしょうか。チケットを買うことや、グッズを買うこととはわけが違う。

それでもやっぱり東京タワーは建てたかった。いちばん高額なアイテム、ひとつだけ桁の違うアイテム。それを、推しの出るはじめてのSHOWROOMで投げてみたかった。推しのためではありません、私のためです。

ツイッターで「SHOWROOM タワー」で検索をかけてみると、否定的な意見もわりと目にしました。アイドルの子の配信が多いからか、タワー投げるくらいなら握手券買えばいいじゃんとか。

東京タワーには実体がありません。昔のアメスタのように、実際に推しにバラが届けられたりシャンパンが贈れたりしません。いくらかバックが入ったとしても、それだってそのまま入るわけじゃないだろうし。

こんなことしても仕方ないのかな、と思いました。ただの自己承認欲求を満たすためだけのアイテム投げだってわかってはいます。ほかのひとは知らないけど、私はきっとそうです。

「課金するくらいなら舞台来てよ」って言われたらどうしようって怯えました。いやまぁ推しの舞台・イベントは全通してるのでそんなこと言われても平気ではあるんですけど。でも、この不安定な心で送ったアイテムを、ぱしんと拒絶されてしまったらどうしようって思って。

名前を呼ばれたい、コメントを読まれたい、ステージに上がりたい、できればセンターに立ってみたい、とか。いろんな感情はあるけど、それと同時に、やっぱりほんの少しでも、推しの、推しのユニットの微々たる力になりたいなぁと思ってるので、そうならないところにお金は遣いたくなくて。

だからほんとうに、4人の姿をリアルタイムで観られる嬉しさと、東京タワーへの不安でいっぱいいっぱいになりながら配信開始時刻を迎えました。

 

 

結果、わたしのタワーは報われてしまいました。

1位になって、メンバーも推しもふつうに「ありがとう」って言ってくれて、名前を呼ばれました。SHOWROOMはわちゃわちゃと楽しそうに喋ったりアンケートをとったりメンバーのお誕生日を祝ったりゲームをしたりと、ユニットのあたたかさが観られてとても充実した時間でした。

ステージにいるひとのコメントをがんがん読むタイプのSHOWROOMではなかったけれど、結果発表含めて3場面くらいで名前を呼んでもらえて、なんだか心がふわっと軽くなりました。

推しもたくさん笑っていました。話が脱線しそうになったらきちんと舵を取るし、アンケートを作るときも項目をまとめたり、リーダーとしての顔が垣間見えたり。でもなんだかんだ最後の方ではいじられて「もうやだー」ってなってたり。ユニット内の推しのポジションが改めて見えて、愛おしいなあと思いました。

推しのユニットの、はじめてのSHOWROOMでした。

先述した、名前を呼ばれたいとかそういう感情は大前提として、もうひとつ、東京タワーを建てる理由がありました。

リーダーのファンとして1位になりたいなぁと思っていました。いや、タワー建てただけじゃ1位になれるかなんてわからなかったんだけど。別にどのメンバーのファンだからって区別がはっきりあるわけじゃないけど。だからこれは、私の勝手な願望です。推しのファンという看板を背負いたかっただけです。

 

ソーシャルゲームに課金している友達は、「お金を溶かす」という言葉を遣います。今回、それはとても的を得た表現だなと痛感しました。お金をデータに換えるということは、熱々の紅茶に角砂糖を落とす感覚と似ています。入れた瞬間、その実体は消えて、もう掴めません。無機質な数字だけが目の前に並びます。

東京タワーを投げたところで、ほんの数秒、名前とアバターが推しの目にとまるだけです。でも、それの何がいけないのでしょう。

私は、チケットを買うしグッズを買うしアンケートやお手紙を書いてプレゼントをあげてリプライやコメントをするけど、まだ足りない、と思います。日々もらっている幸せはこんなものじゃありません。

そこに、「SHOWROOMへの課金」が加わっただけなのかな、と思います。自分に返ってくるものが見合っているかと聞かれれば微妙なところなのですが、それは「お金」と「それに返ってくる反応」という即物的な対比をさせているからです。応援の一部なのだと考えると、その都度、画面越しであっても交流できるなら充分すぎるお返しだなぁと思います。

 

 

推しはたぶん、「お金を遣ってくれるファン」が好きなわけじゃありません。私も、好かれたいからお金を遣っているわけじゃありません。

お金を遣うということが応援のすべてではないし、それを求められているわけでもない。お金を遣うことはただの手段です。私はたぶん、その手段をなるべくフルに使って推しへの好意だったり評価を示しているんだと思います。舞台に通うのは単純に推しを見逃したくないからだけど。

愛はお金だけじゃ表現できません。でも、お金を遣う理由は間違いなく愛です。意地とか自己承認欲求とか、そういうのもぜんぶ含めて。

まぁなんだかんだお金がないと生きていけないし、推しが楽しいものを作ろうって専念できるように、慎ましくお金は落としていきたいなって思います。

 

 

来月、東京タワー建てるのかなぁ。わかんないですね。乱立したら面白いな。

舞台のチケット優先で、これからも課金は続けるのだと思います。推しにお金を遣うことが好きです。