日々是好日

死ぬまでハッピー!

まわれ!無敵のマーダーケース/「物語を作るんだ!」

 

ラ・セッテ×イヌッコロ コラボ公演「まわれ!無敵のマーダーケース」

期間:10月12日~10月22日

劇場:新宿サンモールスタジオ

あらすじ(イヌッコロ公式サイトより):

作家、藤澤智彦は悩んでいた。


なぜなら彼は全く書いたことのないサスペンス物を書くことを引き受けてしまっていたからだ。

何日経とうが、一向にアイディアは浮かんでこない。

それどころか根本的な描写の仕方すらわからない。

それほど藤澤はサスペンスに疎かった。


そんな中、彼はとんでもないことを思い付く。


「そうだ! 嘘の殺人事件を起こして、人間のリアルな反応を見よー!!」


これでインスピレーションが湧かないはずはない!

編集者の末國に協力を仰ぎ、人里離れたいかにもなペンションを探し、売れない役者を雇い、知人を招き、いざ計画を実行した・・・ までは良かったが、そこに本物の殺人鬼が現れた!!

 

 

 さて。

 前記事にも書きましたが、この公演はもともと演劇集団イヌッコロが今年3月に上演した作品を、推しの所属事務所ラ・セッテとイヌッコロでコラボして再演した作品です。チームKとチームPというダブルキャストで上演されました。

 推しは演出と、シングルキャストで殺人鬼役として出演していました。多忙。ブログにやりたいことがあってもできないみたいなこと書いてたし、プレボに私のありったけの時間をかき集めて突っ込んであげたかった。私も公演期間中は超時間なかったけど・・・。

 舞台の構成としては、まず20分弱の映像から始まります。某番組のパクりオマージュ「情熱上陸」という、主人公である藤澤智彦の密着ドキュメンタリーです。藤澤さんの処女作にしてドラマ化され最高視聴率78%を叩き出した伝説のラブストーリー「東京の中心でラブをバケーションする」(通称:トチュラバ)のダイジェスト映像も見せてくれます。後々触れますが、それはもう・・・シュールで・・・。あと、映像を映してるスクリーンが終わると暗闇のなか思いっきり床に落とされて回収されてくの、めっちゃ戸惑いました。初日ほんとにトラブったかと思った。最前列だと爆風に煽られました。

 そんなこんなで舞台が始まるわけなのですが、ま~~~面白かった!!! 初演観てるし、羽仁修さんの脚本で推しの演出なのでそりゃ面白いことはわかってたんですが、予想以上でした。映像が入った影響もあり設定もいろいろと変わって、すっきりと観やすくなった印象です。

 木ノ本嶺浩くん主演のチームK桑野晃輔くん主演のチームP、それぞれのチームに色があって、同じ脚本なのにこうも違うのかとびっくりしました。今回は年齢でチームを分けたらしいんだけど、ベテラン揃いのチームKもフレッシュなチームPも個性が強くて、見比べるのが楽しかったです。オーナー役がKは女性、Pは男性だったのも面白かったなー。シングルキャストを担う3人がしっかりと作品の柱になっていたようにも思いました。

 細かい感想書いていきます! 殺人鬼さんのファンです!!!!!!

 

 

 

 

■レモンと恋とタッチダウン

 映像の話をします!

 ドキュメンタリーパート、木ノ本くん演じるK藤澤さんは煙草をくゆらせてるのがめちゃめちゃセクシーでした。冒頭のお写真、元ネタは村上春樹さんだそうで。カメラマンさんがハルキストで、こだわりがすごかったらしいです。

 こちらですね。本当にめっちゃ似てるな。

 

職業としての小説家 (新潮文庫)

職業としての小説家 (新潮文庫)

 

 

 K藤澤さんが大人の色気を醸し出しているのに対し、桑野くん演じるP藤澤さんはわりと顔芸(でいいんですか!?)が多くてバラエティ色強めでした。女性ADさんへの絡み方も、K藤澤さんは懸命に口説いてるのに微妙な顔しかされてないのが滑稽だったけど、P藤澤さんは勝手に肩を抱いたり車から守って引かれてて、かわいそうのベクトルが違う。P藤澤さんのほうが人生イージーそうだったな。K藤澤さんはすぐに胃を痛めそう。

 先にも書いたように、藤澤さんの大ヒット作「トチュラバ」のダイジェストと、最終回のラストシーンが上映されました。

 昔の少女漫画ばりに食パン咥えて遅刻遅刻~☆してる主人公・亮二、なぜか鞄にレモンを仕込んでるヒロイン・愛子、そんなふたりを取り巻く愉快な面々。ドラマの決めセリフは「お前に・・・ハートブレイク」。マジで1分に5個はレモンが出てくる映像でした。みんなレモン持ってる。別れを切り出すときもプロポーズのときもレモン差し出してる。レモンの持ち方にも個性があって面白かったです。K佐藤が「鈴木ぃ」って言いながらレモンを人差し指でぐりぐりしてるのが好き。

 トチュラバについて語るときにこの存在は忘れられないのが、タッチダウン滝口さん。洋平という愛子の親友を演じていたのですが、最後の最後で「タッチダウン!」と愛子の頭をぽんっとするときの言い方、表情、どれを取っても正解すぎて意味わからないくらい笑いました。着ボイスにしてほしい。LINEくるたびにタッチダウンしてほしい。余談ですが、映像を上映するスペシャルイベントのとき、滝口さんが映るたびに推しが「滝口!」「来るぞ来るぞ!」「おれ滝口出るたびに笑っちゃうんだよなぁ・・・」と茶々入れしてて、大好きなんだなぁとしみじみしました。可愛かった。本当にめっちゃ笑ってた。

 真面目なことを書くと(ツッコミどころしかない映像なので真面目に考えるのもナンセンスかとは思うのですが)、私は、愛子が亮二にテキサスへついてきてくれと言われて断るシーンで「私に鍵をくれたじゃない? あのとき、恋の鍵をくれたんだって思ったの。でも愛の鍵は難しい」と言っていたのに、 最終回では複数の男性と交際、というか関係を持っていたことが発覚して「みんなとは恋愛感情なしで特別な絆で結ばれてるんだとばっかり思ってた」と真剣に語っていたのが引っかかっていて。でも、たぶん愛子のなかで、本当に結婚とか今の関係の先を考えていたのは亮二だけなのかなと思いました。テキサスで俺のために毎朝ビフテキ焼いてくれって言われて嬉しそうにしてたし。

 振り返ってみると、愛子が自分からレモンをあげてたのは亮二だけなんですよね。レモンって、恋心の象徴だったんじゃないかなー。愛子は、亮二に恋をしていたと思います。

 ほかには、津田さんのアクセントのつけ方がめちゃくちゃ好きだったし、龍さんの圧と脚の細さがやばかったし、チョンボはPもKも最高に気持ち悪くてかわいかったし、追憶ダンスの佐藤にこんなところで会えるなんて思ってなかったから発狂しかけたし、なんかもう、回数を重ねてもじわじわ笑えちゃう映像、大好きでした!

 

 

 

■藤澤さんのプライドについて

 作家・藤澤智彦は、最後まで小説家としての自分を諦めないひとでした。

 大ヒットしたトチュラバはダサいラブストーリーの代名詞としてみんなにネタにされて、どんな恋愛小説を書いてもバカにした目で見られて、同業者である小山田さんにも「あんなバカバカしい小説、お前にしか書けない」と言われて(そこにも愛はあるのだろうけど)、そのイメージを払拭しようとサスペンスを書くことに決めた藤澤さん。どんなに恥ずかしくても、悔しくても、ペンを置くことはしないんですよね。

 そういう藤澤さんの小説家としてのプライドが、最後のシーンに表れてる気がしました。殺人鬼さんとオーナーに追い詰められて絶体絶命の状況で、「小説家には小説家の戦い方がある」「物語を作るんだ!」と策を講じる藤澤さんの強さたるや。

 藤澤さんは暴君で自分の思い通りにならないと拗ねちゃうし感情をすぐ顔に出すタイプだけど、ものすごくチャーミングで愛すべきひと。アフタートークでP末國役の畠山くんが「末國は藤澤先生が好きなんです」って言ってて、すとんと腑に落ちた。それは藤澤さんの小説家としての才能への賛辞や信頼でもあるだろうし、人柄への敬愛や慈愛でもあるんだろうけど、ただシンプルに、まるっと「好き」なんだなぁと。

 Kの藤澤さんは、結構神経質で、作家としての確固たるプライドがあって、でも小山田さんに自分の考えたシナリオをダメ出しされたら「稚拙・・・稚拙・・・」と呟いてふらふらしちゃうくらいデリケートで、台本は末國が持ってきてくれるからソファに座って動かない王様。王様というか、帝王感がすごかったな。劇画チックなお顔としなやかな腰の動きが印象的。

 「いいから小山田は適当に飲んで帰れよぉ」って言うときにソファの手すりに腰掛けてからそのままお尻を沈ませるのが可愛かったです。スタイルがいいのにその瞬間だけは小ぢんまりしてて。あと「あまりに先生がサスペンスに疎いから・・・」「ああー!?」のくだりの疾走感と圧力。声もお顔の向きもあんなにぐいーん!って漫画みたいに瞬発的に変えられるのすごい。

 そんな藤澤さんに翻弄されるK末國さん。せんせえ~!って振り回されながらも、Pと違って乾杯のときは自分もシャンパンを飲んでたり、殺人鬼さんが脅かそうとするときは「怖い怖い!」って藤澤さんといっしょにキャッキャしてたり、ぽやぽやしてた気がします。サンリオキャラクターみたいだった。電話線切っちゃうくだりでたまに目開けて「???」って顔してたの可愛かったなぁ。必死にまた瞑り直すの。石田くん、下がり眉が似合うひとだ。めっちゃ可愛いのに、藤澤さんの真似するときはイケメン極めててびびりました。

 対するPは、藤澤さんがわがままお坊ちゃんでした。カレーは甘口しか食べなさそう。でも結構うろうろ歩き回ってる率が高くて、K藤澤さんが生まれながらの貴族ですみたいなお顔をしているのに対して、P藤澤さんは一般家庭で育ち小さい頃はお母さんの甘い卵焼きが好きだった根っからの甘えたくんだけど印税で当てまくってセレブになりましたって感じ。表情が本当にころころ変わって楽しかったなぁ。

 「そ、れ、に!小山田だって実際に体験できるわけだから今後の執筆活動に役立ってありがてえだろうがよ!」の手をわきわきさせる感じとかにやにや笑うのがコミカルで好きでした。固定電話があることが発覚したときの「固定電話あったんだね・・・気付かなかったぁ・・・」がKの強がる感じとぜんぜん違ってて、泣きそうな子どもみたいで可愛かったです!!

 そんな藤澤さんとコンビのP末國は、お坊ちゃんの執事って感じだったなぁ。藤澤さんが他のひとの台本を覗き込んでたらさっと持ってきてくれるし、さとみちゃんを騙すパートで奥の部屋から出てきちゃったオーナーをもう1度押し込んでしれっとした顔で戻ってきたり。ここは毎回無理やりすぎて爆笑してた。大好きなシーン! 同じお芝居を何回も繰り返すこの作品だけど、畠山くんは表情の細かいところまで変えてきててやっぱりすごいなーと思ったりしました。小山田さんに見張り頼まれて、藤澤さんが戻ってきたときにドタバタするのが好き。

 他のキャストさんももちろんだけど、それぞれの藤澤さんのイメージ、藤澤さんと末國さんの関係性がそのままカンパニーのカラーにもなってたような気がします。チームKは藤澤さんっていう芯がどっしりとあって、それをチームで支えて際立たせていた感じ。チームPは藤澤さんの豊かさを他のひとたちの個性が更に盛り上げていた感じ。色彩で例えると、Kは落ち着いたボルドーとかブラウン、Pはオレンジとか黄色のポップな感じ!

 藤澤さんの小説、読んでみたくなったなぁ。あんな体験をしてもなお、「僕らしい小説を書いていこうと思います」って言える、人生まるごと執筆に捧げてる藤澤さんの書く世界が気になります。ドラマはだいぶ改変されてああなっちゃったみたいだけど、原作はどんな感じだったんだろう。藤澤さんの新刊が本屋で平積みされてるパラレルワールドに行きたいです!

 もそもそ書きましたが、チームKの藤澤さんについてはこちらのブログを勝手にご紹介させていただきます。みうさんのブログを読んで、ああそうだなあって駅で泣きました。藤澤先生と末國さんの関係性のところが好き。愛のある感想を読むと、その作品と役のことをもっと好きになりますね。

 

lomo9.hatenablog.com

 

 

 

■登場人物たちのはなし

 この奇妙で滑稽な殺人事件には、たくさんのひとたちが関わります。その全員がかけがえのないピースで、藤澤さんが決死の思いで紡いだ「物語」は最後のひとりまで揃ってはじめて完成する。登場人物みんながきちんと役割を担ってるところが大好きでした!

 

 広野さん! 初演から思ってたけど、絶対モテる。KでもPでも、劇団のリーダーって感じでみんなをまとめるバランサー。

 Pの方がもうどうにでもなれ!って感じでお芝居を進めようとする強引さがあったかなぁ。対小山田さんパートで末國さんが血付きシャツを着てないことがわかったときに台詞の語尾がわざとらしくぜんぶ上がるのとか、斎藤さんが大きすぎるリアクションをとったときの「どうしました?」に滲む絶妙な戸惑いとか好きだったなぁ。

 Kは成田さんの肩を揉んだり、谷川さんと抱き合ったり、すんごい良い人そうだった。「感無量です・・・!」で泣き真似するところとか、「オッケー元に戻そう!」のテンポが大好きでした。あと単純にK広野さんを演じてる松川さんのお顔が好きすぎた。おふたりとも器用で芸達者だったなあ。

 

 成田さん! 劇団の紅一点だけど、パワフルで男性陣をぐいぐい引っ張っているかっこいい女性。

 P成田さんは黄色い衣装がよく似合っててちっちゃくてキュートだけど、すぐ拳と足が出そうになる(実際出る)血の気が多いところにギャップを感じてときめきました。谷川さんをボッコボコに蹴るところ大好き。周りのみんなが呆気に取られてるあの時間すごかったな・・・千秋楽では今北さんのことも蹴りまくってて最高でした。殺人鬼さんに捕らえられてるときはナイフをちらちら見る目が恐怖でいっぱいになってて、細かい表情変化がすてきな女優さんだなあと思いました。

 K成田さんはザ・姉御!! 「それって私たちの演技に問題があるってことですかー」の圧がすごい。この劇団の決定権はすべて成田姐さんにありますって感じ。後半の期間は控えめになってた気がするけど、「まさか! 何かあったんじゃ・・・」で口もとを両手で押さえて足をきゅっと内股にする大げさなお芝居が好きでした。谷川さんを蹴るところ、ニット帽を床に叩きつけて奇声あげながら暴れるのがキャラクターイメージどんぴしゃでした。あと、いつもあの短い時間でシュークリームひとつ食べきってるのすごいなって思ってました。殺人鬼さん、斎藤さんとシュークリームで乾杯してるの可愛かったなあ。

 

 今北さん! 素直でお調子者で、作品の温度をぐっと上げていたなぁと思います。

  Pは終始にこにこ、へらへらっとしていたのが今北さんの軽やかさを作っていた気がする。お顔も整ってるしすらっと身長が高くてめっちゃモテそうなのに彼女に2週間で振られそうな感じが好きでした(???) 「殺人事件が起きるにはこの上ないシチュエーション~!」で成田さんの首を後ろから締める真似するのがチャラくて最高だったな!

 Kはやっぱりアフロのイメージがすごいですね・・・途中から殺人鬼さんがアフロのなかにナイフ入れてくるくるしてて可愛すぎて吐くかと思ったな・・・。さとみちゃ~ん!ってしてたり、女の子大好きだけどモテない感じがして大好きな今北さん。対小山田さんのときの「ラリアット食らわしてやるよ!・・・いなーい・・・」の言い方とか、広野さんとの「腕力には自信あっから!」のときの拳コツンが好きでした。

 

 谷川さん! お芝居がちょっとアレだけど情熱はすごくて、本物の役者になりたいって気持ちを燃やす純粋なひと。

 Pはラ・セッテの黒岩さんが演じていたのですが、黒岩さん主演の映画「ACTOR」が好きなので生のお芝居を観られて感動しました。黒岩さん演じる谷川さんは、健気でわんこみたいにきらきらした目をしてる純朴な青年って感じ。師匠(殺人鬼さん)が広野さんを刺したのをお芝居だと思ってるから、「さすがだなぁ・・・」って顔でまぶしそうにしてるのが可愛かった。あと、小山田さんが登塚さんに「芝居の良さは出番の多い少ないじゃない、個性だから」って言ったときに、個性・・・!!!って顔で台本にメモってるの細かくて好きだったなー。台本がクシャクシャなのも。努力家なんだろうな。

 Kは、劇団の中で年齢と歴は上のほうなのに後輩に馬鹿にされてたり腫れもの扱いされてる感じがあってウッ・・・てなりました。こっちの谷川さんのほうが切羽詰ってそう。お芝居が大好き!というより、自分のお芝居にきちんとプライドがある感じ。こうやるんだ、っていうのがしっかりあって、それを曲げたりはしないというか。でもそんな谷川さんだからこそ、師匠という存在に出会ってその技術(?)を吸収しようと目かっ開いてぐいぐい行くのが好きでした。殺人鬼さんが広野さん刺したあとに椅子に座るんだけど、「すごかったです・・・」って声かけてるのたまんなかったな~! 秘書感!!

 

 登塚さん! おとぼけだけど最後のピースを握ってるひと!

 KとPでこんなに違う!ってところはあまりなかったように思うんだけど、おふたりとも、東北弁めっちゃ上手くてびびった。本当に東北出身の方かと思うくらい。対斎藤さんで方言全開でぶわーっとセリフ喋って、みんなぽかーんってしてるのに満足気な顔で「なす!!!」って敬礼して帰ってくの何回観ても爆笑してしまった。K初日、初演観たにも関わらず内容結構忘れてて、登塚さんが入ってくる最初のタイミングちょっと遅いな~と思ってたらそういうお芝居だったからびっくりした。絶妙な外し方ができるのすごい。あ、Kだと対小山田さんのときに登塚さんが窓から覗いちゃうとこで広野さんがその頭を思いっきり叩いてから顔を両手で掴むのが好きでした。Pは藤澤さんが「早く行け!」からネクタイ掴んでて、「悲鳴忘れんなよ!」でもう一度それをぐっと引き寄せるのがかっこよくてドキドキしたな・・・。

 

 小山田さん! 最初のお客さんで、ミステリー界の帝王!赤いジャケット似合いすぎる!

 シングルキャストでこれだけ長い時間出てるってすごいよなぁ・・・。やっぱり森さんのお芝居は安定感があって好きだなぁと実感しました。最近ずーっと、おじいちゃんだったり悪魔だったりで久々の素顔でのお芝居を観たんだけど、小山田さんのキャラクター設定も相まってかっこよすぎて戸惑った。P谷川さんを蹴倒すとき、「お前ごとき勝てるわ」って言いながらその背中に足を乗せるのがかっっっっっこよくて!!!! 蹴ってる脚が長すぎませんか?? 登場シーンの立ち方もちょっと膝曲げてて絵になるよね。「医者か~」の言い方とか、対斎藤さんのときは逆ドッキリを仕掛けてる相手である藤澤さんの様子をちらちら窺ってたりとか、そういう細かい部分でツボに入ってきて好きでした! あとスタンガン当てられて崩れ落ちるところ、本当にやられた!?と思うくらい上手くて、ハァ~!!(感嘆)ってなってしまった。

 

 斎藤さん! ヤバイよ!!!!!!!!!!!!!!!!

 1ステージ19回やばいって言ってたらしい。全17ステージで合計323ヤバイ。ヤバイジャン!!! ここまでやばいを面白く言えるひと、ゆかわたかしさん以外に存在するんですか? やばいよやばいよももちろん大好きなんですけど、ウワア!!!!!(大声)とか、死ぬかと思っター!!!!!(大声)とか、わざとらしいリアクションにどうしても笑っちゃいました。あんなの笑わないほうが無理・・・天才・・・。棒読みのお芝居をするのが上手いってすごいなあ。あと、これはゆかわさんのお話なのですが。推しと「長ぐつのロミオ」という作品で8年前に共演しているゆかわさんが、今回、はじめて「演出家・佐野大樹」とお仕事をして、その姿勢に信頼を置いてくれていたことが本当に嬉しかったです。

 

 さとみちゃん! 最後のお客さんで、現役刑事の女の子!

 まずPのさとみちゃんは、黒いジャケットのジーパンをすらりと着こなす美人さんでした。アフトではふわふわしてて可愛らしかったけど。「さとみもいるしな」って藤澤さんに振られて、ゆったりと笑っていたのが印象的。シャンパングラスがよく似合ってたなぁ。なんというか、ナイトプールで貝殻のうきわに乗ってインスタグラムできらきらした写真を上げそうなタイプの素敵女子でした。でも殺人鬼さんを追い詰める表情はきりっとしてて、クライマックスでその手からナイフを抜くときの速度が好きでした。緊迫感を生み出せるひと。

 そしてKのさとみちゃん。先に言いますごめんなさい、贔屓してます!!!! ファンになっちゃった!!!! 石川瑠華ちゃん20歳現役女子大生です、よろしくお願いします。感想言います。ふわふわっと可愛らしい雰囲気で、ぱっと見は刑事さんっぽくないし、シュークリームもぐもぐしてて幼い感じなんですけど、「動かないで!!」って殺人鬼さんに銃を突きつけると凛々しくなるからすごい。チームKは本当に団体での笑わせ方がすごく凝ってて、さとみちゃんが刺された末國さんを覗き込もうとしたらみんなでスローモーションで止めるし、シュークリーム食べ始めたら「????」って顔でちらちら見てるし、あの「殺人鬼が本物だってことに藤澤末國小山田しか気づいていない」っていう笑えない異様な状況に響くさとみちゃんの場違いな「おいしい♡」がちょっとゾッとした。そんなさとみちゃん、オーナーが谷川さんのスタンガンで倒れて殺人鬼さんに銃を向け直すところでニヤッと笑ってるのが最高でした。髪が流れてお顔が半分くらいしか見えないんだけど、だからこそちらっと見える目と口もとが笑ってるのが絵としてきれいだった。そのあとも、藤澤さんたちがどんなにわーわーやっててもそちらにも一瞥もくれず殺人鬼さんのことだけ見つめて銃を構えてるのがかっこよかったです。

 

 オーナー! 実は殺人鬼さんの家族という衝撃展開!! おふたりともその切り替えがすてきでゾクゾクしました。

 Pのオーナーはみんな大好き小野さんでした。陽気でミーハーなオーナー、「あの鹿ちゃんも私が仕留めたんですよ~!」「立派な角だ~♡」っていう藤澤さんとのやり取り大好きだったなー。壁にかかってる薔薇の絵もオーナーが描いたらしい。そういえば殺人鬼さんが薔薇の絵をぼーっと見てる回も何回かあったけど、その設定知ってたのかな・・・手持ち無沙汰なのを表現してただけかな。鼻歌歌っちゃうし末國さんに「まっすぐな目をされている~♡」って声をかけたりする愉快なひとなんですけど、なんと殺人鬼さんのお兄さんなんですよね。ニコニコしてたのに、窓からこちらを見る殺人鬼さんの姿を見つけてすっと無表情になるのが怖かったなぁ。殺人鬼さんに「好きな人間を殺す、こんな興奮そうそうないもんな」って言われて笑みだけ返すのも好きでした。

 Kのオーナーは女性でした。初演も男性だったので観る前はどうなるのかなあと思っていたのですが、女性だと華奢な体躯とオーラの怖さのギャップがあってまた違った魅力が見えた気がしました。殺人鬼さんのお母さんです。ミーハーバージョンのときは、「藤澤先生の大ファンなんですから~、もうっ!」でレモンをぱっと出すのが好きだったなあ。藤澤さんのなんとも言えない表情もセットで。Kオーナー、「オーナーがまさかそんなはずないじゃないですかぁ・・・」って藤澤さんがぎこちなく答えるのを固めたままの笑顔で振り返って、自分の正体がバレてることを悟って猟銃を向ける、その一連の表情の変化がカンペキすぎて毎回ぞくぞくしてたな~! Pオーナーが殺人鬼さんの言葉に笑みとか返してあげるのに足してKオーナーはわりとスルーしてたり冷たい声で答えてて、こっちのほうが関係が冷えてる気がしました。

 

 個性豊かな登場人物たち、ダブルキャストの皆さんが本当にさまざまな色でマーダーケースという作品を作っていて、その全員が潰れず掠れずきらきらしてたのが印象的でした。全員を好きになると同時に、どうすればそのキャストさんがいちばん輝くかってことを常に考える推しの演出が好きだなあと、改めて思いました。

 作家・藤澤先生がラストシーンでつぶやく、「登場人物はもういない」って言葉が好きだったなあ。どこまでも物語を生きるひとだ。私たちはもともと『まわれ!無敵のマーダーケース』っていう舞台を観てるはずなんだけど、その中で繰り広げられる『藤澤さんのマーダーケース』があって、その入れ子構造が面白かった。物語のなかに物語があることで、私たちと舞台上の境目が少し薄れるような。目の前の物語をリアルに感じてしまうような。そういう力のあるコメディだったなあと思います。

 

 

 

■「最高の人殺しを見せてあげますから」

  満を辞して殺人鬼さんの話をします! まず言わせてください!

殺人鬼さん、ルックスが

5000兆点~~~~~~~~~!!!!!!!!

 ふわふわで少し跳ねた茶髪、袖がほつれたカーキ色のロングコート、クリーム色のよれたカットソー、細い膝が見えるダメージジーンズ、ごつい黒ブーツ、所々が返り血で汚れていて手に持つ鉈には血がべったり・・・・・・ってこれもうみんな好きなやつ!!!!!!!殺人鬼さん風に言うなら性癖みたいなもん!!!!!!!!!!

  初日、下手側のドアから出てきた瞬間に「17歳!!!!!!!」って思いました。推しの若年化が止まることを知らない。もしや不老不死なのでは???

 いや本当に、絵画か!!!!!って思ってました。作品を純粋に楽しむ私と、いやいや殺人鬼さんあまりにもお顔が綺麗すぎない?ラファエロ作画?サイゼリヤの壁画ぜんぶ殺人鬼さんに差し替えていい?という私が共存する50分でした(殺人鬼さんは開始1時間出てこなかった)。そんな殺人鬼さんがこちらです。

 

 

 この写真に写ってるのは推しなのでいつものぴかぴか笑顔ですが、殺人鬼さんのときはこのビジュアルで無表情または薄い笑みを浮かべてるんです。斎藤さんじゃないですけどヤバイッテ!!!!になってしまいますよね。きれいだからこそ、底知れない怖さが漂ってました。

 本当に、立ってるだけなのに肩からゆらゆらっとオーラみたいなものが立ち上っていて、触れたら切れそうなんですよね。表情や声だけじゃなくて動きや歩き方、座り方、すべてにおいて完成されていて、見た目からもうその役をイメージさせてしまうというか、身に纏う空気を非日常モードにパチンと変える力のあるひとだなあと思います。

 

 殺人鬼さんって、どういうひとだったんだろう。公演始まったばかりの頃は、表情にも声色にもあまり変化のない役だし、あまり回によって変動することはないのかなと思っていたのですが、途中から、観る回観る回で新しい殺人鬼さんに出会うようになりました。クオリティうんぬんではなくて、本当に、「こういうひと」っていう感じ方が変わる。無表情の時間が長いから不意に笑ったときの繕ってる感じがすごい日とか、ずうっとにこにこしてて楽しそうで藤澤さん大好きな日とか。ローテンションだったのにいきなり挑発的になって高揚が抑えられてなかったり、出て行くさとみちゃんを笑いながら見てる日もあれば面倒くさそうに表情変えない日もあったり。

 最初、藤澤さんたちに助っ人できた役者だと思われてたときは本人も事情わかんないまま巻き込まれてるから「えっなんで!?」「サイコパスなの!?」と戸惑いながらツッコミしてて気持ちよく笑えたんだけど、すべてがドッキリのためのお芝居だってわかってからの切り替え、ぞっとしました。

 うすーい笑みを貼り付けて「僕が最高の人殺しを見せてあげますから」なんて甘く囁くのに、最後のお客さんが現役の刑事だってわかった途端にすっとその表情を落とすところ好きだったなぁ。きゅっと笑ったときにできるえくぼが、拭われるみたいにいなくなる瞬間。で、またゆっくり、その口角が上がっていくんですよね。Kでは挨拶しに来た末國さんの肩をぽんと叩いちゃったりして。

 初演で殺人鬼役を演じていた荒木健太朗さんのファンの方が観に来てくださったときに、「荒木さんは刑事が次の客だってわかったときはイライラそわそわしながら窓を覗きに行ったりしてた」と聞いて、今回の殺人鬼さんは初演の踏襲ではなく、推しがこの役を構築したときに選択したものなんだなぁと改めてハッとしました。薄い笑みべったり貼り付けてても殺すときは無表情に戻るのが、人を殺すときの感情を聞かれて「なんもないよ」と答えてたことと繋がって、好きいいいい!!!!になりました。こういうところだよ・・・。

 表情の変化で言えば、登場シーンで「こんばんは」って無表情で出てきて、末國さんが「もしかして・・・!」って声あげたらゆっくり口端を釣り上げるんだけど、「登塚さんところのー!」って的外れなこと続けられて「は?」ってまた一瞬で笑みを削ぎ落とすところも好きだったなぁ。

 今回、無表情と笑顔の落差がはっきりしていた場面も多かった印象なんだけど、インパクトあったのはやっぱり、「そういうのはいいんだよ!!」って大声上げてからの「ねえ、本当のこと言ってよ」ってにこやかになるシーンかなぁ。推しが熱を爆発させて空気を支配する瞬間が、生きてていちばん好きな時間です。殺人鬼という役のベールに包まれた猟奇性というか、荒々しさを剥き出しにしておいて、またぺらっと軽く笑うこの掴めない感じがたまらなく好きでした。殺人鬼さんは笑ってるのに、空気はぜんぜん弛緩しない。この場を乗っ取ってるのは確かにこのひとなんだってわかって、びりびり肌が粟立つ感覚、そういうものを新鮮に与えてくれるから、私はいつだって何回だって推しを観に劇場に来るんだと思います。

 

 私が殺人鬼さんを観ていたうえで、バラつきがあるという意味でいつも特に楽しみにしていた台詞が「せっかくだから最後までやろうよ」と「いいねえ、これが殺されるときの気持ちってやつだ。勉強になるだろ?」だったんですけど。

 前者は、平淡に言う日もあれば強めに言う日もあって、後半は強めが多かったんだけど最終的に藤澤さんの台詞を遮ってまで声を上げるようになったのが好きでした。大声ってわけじゃないのに、全員にプレッシャーをかけるあの声の濃度ってなんなんだろう。

 後者は成田さんを殺そうとする際に彼女の頭を抱えながら、または頬を両手で包みながら顔を覗き込んで言うんですけど、色っぽすぎてしんどかった。ほんとに。心拍停止しなかったのが奇跡。「いいねえ」の言い方がたまに「ああ~・・・いいねえ・・・」になってて、何回頭の中でビッグバンが起こったかわかりません。体内の血が沸騰して死にそうだった。勉強になるだろぉ!?って高揚隠せてない日もあって最高だったなぁ。

 あと、これは本当に回によってバラつきあったんだけど、成田さんを人質に取って部屋から逃げようとする殺人鬼さんがさとみちゃんに「あなたをここから出したらその人は殺される!」って言われて返す「じゃあいま殺す」。低い声で淡々と言う日もあれば、強めに出る日もあったし、「じゃあいま殺そうかぁ!?」って成田さんの体を前に出しながら挑発する日もあって。常に無表情か微笑んだままポーカーフェイスを崩さない殺人鬼さんが、どんどん表情に色が見え始めるのが好きだったな。狂気の滲ませ方が絶妙。ほんと、推しが役作りのためにひとりふたり殺しましたって言ってもなるほど~~~!!!!ってなるよ。

 狂気といえば、Pではさとみちゃんにナイフを置くよう指示されて「そうぎゃんぎゃん喚くなって!!」って言いながら持ってたナイフを思いっきり床に叩きつけてたりしてドキドキした! 斎藤さんのことも「お前うるさいな」って言って刺してたし、やかましい人間が嫌いな殺人鬼さん最高では???

 

 いちばん好きだったシーンの話をします!

 クライマックス、部屋から出ようとした殺人鬼さんが登塚さんが開けたドアによって押し飛ばされてそのままの勢いで藤澤さんを襲おうとするけど、さとみちゃんに背後から銃突きつけられて寸でのところで止まるシーン。ここ、藤澤さんの腹部を一度蹴り上げるのもメチャクチャかっこいいんですけど、今まで殺そうとするときは無表情を崩さなかった殺人鬼さんが目かっ開いてるのがまたいいんですよね・・・。大きな目の、まぶたが赤くなってるのがわかって(体温上がってるからなんだろうけど)、それがまた怖くて。Pではナイフを抜き取られて、Kは自分でゆっくりナイフを置いて、壁に手を突きに行くんだけど、その背中を向けるぎりぎりの瞬間まで藤澤さんを見つめてるし、一度も瞬きすらしてないのが、観客の気持ちを途切らせないひとだなあと思った。立ち上がって壁に寄ってくまでは伏し目なんだけど今までの表情とは明らかに違ってて、悔しそうというか、苛立ってるというか、でもそれもこれから逮捕されることへの恐れではなくて、ただただ、いま藤澤さんを殺せなかったことへの口惜しさのように感じました。

 

 殺人鬼さんは自分がサイコパスだっていう自覚があるし、母もしくは兄も殺人鬼だし、本人も怖い人であるんですけど、でも褒められたら「あざっす」怒られたら「すみません」が言えるし、その言い方もなんだか幼い子どもみたいで、もしかしたら純粋なひとなのかもしれない、と思いながら観ていました。

 「どうせこいつらみんな殺すつもりだったんだろ」って言ってオーナーに「お前といっしょにするな」って返されるシーン、つまり殺人鬼さんはとにかくたくさん殺したくなっちゃうタイプで、オーナーよりも殺人衝動を抑えられないのかな。殺人鬼さんが人を殺す合間に勝手にテーブルに乗ってるシャンパンを飲むのが好きだったんですけど、殺人鬼さんにとって、「人を殺す」っていう行為は「食べる」「飲む」「寝る」みたいな、本能と同じレベルにある欲求のような気がします。

 最後、部屋を出て行くとき、藤澤さんに向けてこぼした笑みが、なんだか不格好で、それまでぺったりと貼りつけていたり高揚して抑えられない笑顔とはまた違ってて、このひとは本当に藤澤さんが好きだったのかもしれないなあと思ったりしました。好き、と言うとうまく伝わらないんだけど。自分の予想をことごとく覆してくれる藤澤さんに、心の底から興味を抱いてたんだと思う。

 推しの演じる役はみんな好きだけど、殺人鬼さんはわりとトップレベルで好きでした。演出やってシングルキャストで大変だったと思うけど、この役をやることを決めてくれてよかった。出会えてよかった。推しも「この役をやれてよかった」と千秋楽のブログに書いてくれていて嬉しかったです。

 

ameblo.jp 

 

 

 

 藤澤さんのどこまでも気高い小説家としてのプライド、藤澤さんを愛して取り巻く個性豊かな面々、そこにぽんと現れるただひとり異質な殺人鬼さん。さまざまな要素が絡み合うサスペンスコメディは、本当に何回観ても面白かったです。

 余談ですが、通いすぎて物販の小野さんやラ・セッテの方に顔を覚えられたり、友達を連れてきすぎて「宣教師」と呼ばれたり、最終日には「全通お疲れさま!!」とその場にいたスタッフさんや一部のキャストさんに拍手されて感動のフィナーレを迎えたりと、愉快すぎる現場でもありました。こんなこともうないと思う。

 あと、今回はお花の受付があったのでそっと贈ってみました。

 

f:id:flor_rk:20171026001408j:plain

 

 鉈と名前札は手作りです。

 殺人鬼さんが鉈で人殺しをするのが性癖なので(舞台観たら形状が違っててやっちまったなとは思った)それを刺してみました。赤は血だまりのイメージです。すごくいい色の真紅のお花を使ってくださっていて嬉しかった~!

 サンモールスタジオがお花にあふれていて、劇場に入るたびふんわりと華やかな香りに包まれるのが好きでした。連日雨ではあったけど、作品のイメージにはぴったりだったし、とにかく毎日楽しかったから幸せだったなあ。

 

 

 推しのお芝居が好きで、演出が好きで、この先もこのひとを観るために劇場に足を運びたいなあと思える日々でした。 

  マーダーケース楽しかったなあって思い出しては寂しくなってしまうけど、推しも次に進みますと言っているし、私も立ち止まってらんないなあ。同じペースで走れるように頑張ります。頑張る、というのもおかしいけど。息切れしても転んでも、置いていかれるよりはマシ、という持論です。

 はーーーー楽しかった!!!! またひとつ、大切な舞台が増えました! ありがとう推し、ありがとう世界~!!!!

 

 

全人類の皆さま、来年1月にD-room11でお会いしましょう!!!!!!